1992.04.03
飛び入りで一曲
ブラッスリー「FLO」横浜
哀-4

初めての「FLO横浜」。表参道の豪奢な雰囲気とは異なり、海をイメージした開放的な感じの店内からは、港を一望することができる。店の雰囲気はなかなかだが、場所がパシフィコ横浜の裏手なので、すぐにはわかりにくく、「FLO」へ行こうと思ってくるのでなければ、たどり着けないかもしれない。このような立地だから、通りすがりにふらっと立ち寄るお客さんはあまり期待できないだろう。多くのお客さんに知ってもらうまでは、それなりの年月を必要としそうだが、新しい店であるにもかかわらず、メンテナンスがよくないので、浸透した頃には店がボロボロになっているかもしれない。

今回は、「FLO」の名物ともいえる海の幸プラターとエスカルゴ、キッシュロレーヌ、鴨のロースト、フルーツタンバルのコースを注文した。海の幸プラターはクラッシュアイスの上にさまざまな新鮮な魚介類がワイルドに盛られているが、なまものに強くない人や、お腹の調子に自信がない人は避けた方がいいかもしれない。残念ながら、サービスのタイミングがいまひとつで、料理と料理の間隔が開き過ぎていたし、せっかくのシャトーラグランシュ'81も、注ぎ足しに来てくれないので、みんなで注ぎあった。

店内入口にグランドピアノがあったので、弾いてもいいかと尋ねると、「弾けるんですか?」と聞き返された。「まぁ・・・」と答えてリストの曲をひとつ弾いてみた。高い天井に音がよく響き、弾いているには気持ちよいが、聴くには音がこもり気味だった。

Y.K