1992.04.18
駅舎のホテル
東京ステーションホテル Deluxe Room
楽-1

煉瓦造りの駅舎で有名な東京駅丸の内口の、その駅舎の一部が東京ステーションホテルになっている。館内はクラシックな雰囲気があふれていて、開業当時の面影を随所に残してはいるが、最近改装されてより快適に過ごせる設備が整った。

正面玄関を入ると小ぢんまりとしたフロントがあり、客室へはクラシカルな階段を上がってゆく。廊下の幅が他に類を見ないほど広く、その両側に客室が配置されている。駅側の客室からは東京駅構内を望むことができ、発車のアナウンスや列車が動く音が聞こえてくるので、いかにも駅にいるという気分にさせてくれる。

今回利用した客室はもっとも広いタイプの客室で、丸の内郵便局側の円形に張り出した部分に位置する部屋だった。その中央部分は駅コンでおなじみの広場になっており、客室廊下から駅で行き交う人々の姿を眺めることができる。室内は改装されたばかりで清潔だった。昔のクラシックなイメージから一転して、非常にモダンなデザインが施された客室だった。鮮やかな色使いのソファやドレープ、個性的なデザインの家具がとても印象的だ。また、天井がかなり高く、余計なものが置かれていない室内は、実際の面積よりも広々としているように感じる。

全体のスペースと比較するとバスルームは物足りない広さと造りだが、他のホテルでは見られない変わった形をしている。アメニティ類は必要最低限の用意。タオルには色がついているのも珍しい。あらゆる面で他のホテルとは違った個性的でおもしろいホテルだ。

1992.04.18
回転レストラン
「スカイラウンジ」銀座交通会館
楽-1

有楽町駅から程近い銀座交通会館の最上階に、約45分で1回転する円形レストランがある。かなり昔からある店だが、この日はじめて訪れた。あいにくと窓側の席ではなく、内側の列に座ったが、思ったよりも遠くまで見渡すことができ、しばらく景色に見とれていた。ところが、2回転目には飽きてしまい、食事に集中するようになった

。メニューには懐かしいとさえいえるオーソドックスな品々が並び、昔のホテルダイニングのような感じだ。エスカルゴ、オニオングラタンスープ、舌平目のボヌファム、ベイクドアラスカなど、ノスタルジックな料理を楽しんだ。味もサービスも、サービス料を徴収するには不十分かと思わせる部分があったが、ピアノとシンセサイザーによるデュオの生演奏のチャージと、回転の動力代だと思えば納得がいく。入口にはフランス料理と書いてあったが、どちらかというと子供の頃を思い出させてくれる洋食やさんのイメージが強かった。

Y.K.