1993.01.28
JTB沖縄エグゼクティブプラン その1
万座ビーチホテル Superior Corner Room
喜-4

温水プール

いままでずっと、沖縄に行く時は通常料金で航空券を買って、直接ホテルに予約を入れ出掛けていた。仕事の時はもちろん、プライベートで行く時もパッケージツアーを利用したことがない。以前、沖縄自動車道でスピード違反をして、切符を切られたことがある。その時のお巡りさんは、ぼくに必要なことを尋ねることよりも、どのようにして沖縄に来たのか、何しに来たのかといった質問を熱心に投げかけ、観光実態調査も兼ねているに違いないと、本気で思ったほどだった。ぼくの沖縄旅行のスタイルを説明すると、「もったいないよ、こんなシーズンオフに。今みたいな時期だったら安いツアーがいっぱいあるよ。航空会社のや交通公社のだったら、いい(たぶん高級という意味だろう)のもあるけど、それでもバラで来るより安いよ。」と、代理店顔負けのインフォメーションをしてくれた。

というわけで、一度ツアーというのを試してみることにした。いったい「バラ」で来るのとなにが違うのか? 各社から、いろいろなプランが発売されているので目移りがするし、まったく同じ条件が書かれていても、価格が違う場合も多く、なかなか決まらない。悩んだ結果、パレスオンザヒルのスイートが利用できる「JTBエグゼクティブプラン」に決めた。往復のフライトも希望の便が選べるし、別料金だがスーパーシートを利用できるのも魅力だった。宿泊はすべて全日空ホテルズだが、フライトは往復とも日本航空にした。航空会社のプランの場合、こうはいかない。

万座ビーチホテルに到着してまず驚いたのは、アプローチの長さだった。ホテルの敷地に入ってから、正面玄関まで、かなりの距離があり、その間に幾つかの施設が点在している。チェックインはスムースで、5階の角部屋が用意されていた。この客室には2面の窓と2つのバルコニーがあり、それぞれ方角が違うので、2つの景色を楽しむことができる。低層階だがこのホテルの中でもっとも海に近くに位置する客室なので、低い分海に近い感じがして、かえって高層階でなくよかった。

一方のバルコニーはルーフトップで広く取られており、デッキチェアやテーブルが備え付けられているので、日光浴や朝食に利用すると気持ちが良さそうだ。内装はパステル調で明るいイメージ。家具はラタンが多く、テーブルに飾られた蘭の花と共に、南の島の雰囲気を演出している。

バスルームは標準的なつくりで、タイル張り。シャワーブースはないが、用意されているタオルの数が多いのはありがたい。ベッドは見た目よりも寝心地く、シーツなども肌触りがよかった。ランドリーは、エキスプレスサービスやオーバーナイトサービスがあり、リゾートホテルとしてはかなり充実した内容だといえる。一方、ロビーはアトリウムになっており、ハープの生演奏がアトリウムに響いて極上の雰囲気。館内どこにいっても花々が美しく、手入れも行き届いているので、ホテル全体が大きな温室のようだ。

この季節では、さすがに海には入れないが、だれもいないビーチは散策に持ってこい。プールは屋外だけだが、温水なので真冬でもOK。せっかく沖縄に来て室内プールというのはさみしいものがあるが、ここ万座ビーチホテルでは、真冬でも太陽の下で泳げる。ちょっと寒いなと思ったら、プールサイドにはジャクージがあるので、暖を取ることもできる。沖縄では老舗のリゾートホテルだが、その充実度は想像以上だった。客室のバスルームが狭いので、大浴場でもつくってくれると、もっとうれしい。

シアターレストラン「オーキッドルーム」

ここではショーを見ながら食事ができ、リトルマイアミといった雰囲気だ。食事はコンチネンタル料理のコースメニューで、味は想像していたよりもしっかりしていておいしくいただけたが、量が少なく、この倍の量出されても全部食べられたと思う。女性向きというより高齢者向けのポーションだ。ショーの間はサービス人がひざまずいてサービスする。よく気付き快適だった。この日の演奏は黒人シンガー、ビルウイリアムスの60年代ヒットソングステージだった。この食事はツアーの料金に含まれている。

レストラン「アクアベル」

朝一番に朝食ブッフェを利用した。特にフレッシュなフルーツやチーズが各種盛りだくさんで、意外と充実した朝食だった。味もいい。早い時間なのに、ツアーのお客さんで混み合っていて、スリッパのまま来てしまった人も多かった。スーツを着ているのは添乗員だろう。添乗員同行コースは出発が早いのだろうか、みんな慌ただしく食事をしていた。店内は改装したばかりらしく、コーヒーショップとして機能する店としては、ハイクラスのインテリアだ。この食事もツアーの料金に含まれている。

中国料理「花梨」

中国料理を食べながら琉球舞踊を楽しめる。天井が高いのが特徴だが、中国料理店としてはカジュアルに仕上がったインテリアで、むしろ「アクアベル」の方が高級感がある。料理もいまひとつだった。しかし、席のアサインがよく、目の前で琉球舞踊を見学できたので満足。席のアサインにはツアーの料金が反映されているのだろうか? この食事もツアーの料金に含まれている。

日本料理「雲海」

昼に訪れた時には、刺し身と天ぷらの定食を注文した。値段の割に味もよく、十分楽しめた。やはりこの季節は、特に高齢者の旅行が多く、日本料理店が一番賑わっている。混雑の影響でサービスがやや慌ただしく感じた。翌朝7時に再訪した時も、団体客で混み合っていた。朝食膳のほかに、サラダとフルーツのブッフェが利用できるのは、ユニークなサービスだ。朝食はツアーの料金に含まれている。

カラオケバー「PALAISO」

カラオケフリー、ワンドリク付きで2時間1,500円。この店に来て、やっと若いお客さんの姿を見た。リゾートらしい雰囲気があった。

チェックアウトしてから、次のホテルに向かう途中、名護パラダイスに立ち寄った。そこでついでにランチを食べることになり、2,000円もするフルーツランチというのを注文してみた。てんこもりのフレッシュフルーツに、サラダ、チキン、ソーセージ、パンが付く他、ハイビスカスのハーブティーも。全体的に大味。

Y.K.