1994.02.10
アメリカンタッチ
名古屋ヒルトン Standard Room
喜-3

ヒルトンが名古屋駅からどれほどの距離があるのか知識がないまま、テクテク歩いてみることにした。こんなことならばタクシーに乗ればよかった。あまりに近すぎては迷惑だろうと思って遠慮して歩くことにしたわけだが、実際にはかなりの距離があっただけでなく、この日はひどい強風が吹き荒れ、歩きにくいことこの上なかった。

ヘトヘトになってホテルに到着すると、ヒルトンのドアマンは元気一杯眩しいほどの笑顔で出迎えてくれた。神戸シェラトン、センチュリーハイアット名古屋と泊まってきて、ここ名古屋ヒルトンに来て、やっとホテルらしいホテルに来たという実感が持てた。チェックインタイムまで2時間もあるというのに、すぐに部屋を用意してくれ、手際よく快活に手続きをしてくれたフロント係りの印象も、素晴らしく印象的だった。

広々としたロビーは多くのビジネスマンで活気を見せており、早くもここ名古屋を代表するホテルのひとつになったことをうかがわせている。だが客室は30平米で特に面白味もなく、ホテルらしい部屋で、窓の外の眺めもそれほど良くはない。日本のヒルトンらしく、障子とふすまをカーテン代わりにあしらって、クローゼットにも引き戸を採用している。アメニティは日本のヒルトン共通のものだ。

幾つかのレストランを利用したが、いかにもヒルトンらしさが表現されている上に、東京や大阪に比べてとてもリーズナブルだった。特に印象に残ったのは最上階の「ウインドウズオンザワールド」で、見事な眺望と、活気ある広いから、とてもエネルギッシュな雰囲気が伝わってくる。外国人女性の本格的でムードあるライヴがあり、気持ちよく楽しめるいい演奏だった。全体的にインターナショナルな雰囲気がよく表現されているので、ホテルにいるという実感が強い。ここは間違いなくヒルトンだ。

Y.K.