1994.09.26
外観以上の内装
ウェスティンホテル大阪 Standard Room
楽-3

夜の新梅田シティ

ウェスティンホテル大阪は、その外観があまりにさっぱりとしているので、遠くから一見すると高級ホテルには見えない。隣の新梅田シティビルの方がよほどインパクトのある外観をしているので、ウェスティンはまるで添え物のようだ。しかし、正面玄関まで行けば、外観とは打って変わって豪華にデコレーションされた国際ホテルであることがわかる。

エントランスを入ると、ゆったりとしたソファを配したシッティングエリアがあり、その奥には床からの燭台のような照明器具が印象的なロビーラウンジが広がっている。更にその向こうには新梅田シティの立体的な庭園が広がり、都市の中の森として憩いの場を提供している。とても贅沢な調度品でコーディネートされているロビーだが、それほど濃厚にデコレーションされたという印象がなく、しみじみと見るほどに味わいが深まる上品な内装だ。

客室は最低でも41平米を確保。幅が広く正方形に近い形で、ワイドな窓を持っている。心地よいベッド、室内を向いたデスクがあり、室内はまだまだゆとりがあるという感じだ。バスルームもアウトベイシンで、広い面積を確保。石造りのバスルーム内はシャワーブースを設け、快適なバスタイムを過ごせる。アメニティもやさしい香りの品で統一した。ターンダウンがあり、バスローブも備えている。

阪急インターナショナルの客室設備には、質感やセンスで一歩及ばないが、高級チェーンならではのキビキビとしたサービスは、設備に代えがたいところでもある。駅前のヒルトンに比べると立地は不利だが、客室で過ごす時間が長かったり、少し贅沢な気分を味わいたい時には、ここまで足を延ばす価値があるだろう。

Y.K.