1995.05.02
ビジネスパーソンの憩いの場
ロイヤルパークホテル Executive Deluxe Room
楽-2

開業当時16階と17階の2フロアがエグゼクティブフロアだったが、需要が多かったからか、現在では18階のスイートフロアと称されるフロアもエグゼクティブフロアの扱いになっている。スイートフロアといっても、ロイヤルスイートとプレジデンシャルスイートの他は、通常の広さの客室で、スイートばかりを集めたフロアだというわけではない。

エグゼクティブフロアの客室を一般階の客室と比較すると、広さやインテリアはまったく同じだが、アメニティやサービスで差別化を図っている。もっとも驚かされるのは、ゲランの石鹸とトワレが入った立派な箱が、バスルームかドレッサーに惜しげもなく置かれていることだ。デパートで買えば5,000円を下ることはないだろう。カップルで宿泊すれば、男性用、女性用のふたつがサービスされる。その他は、バスローブと440チャンネル有線放送が付くこと、ゲストステーショナリーのロゴか金押しになることくらいだろうか。

ラウンジでのサービスは、ヒルトンのエグゼクティブフロアの雰囲気を模しているようで、ビジネスサポートを中心とした感じだ。クラブラウンジのようにくつろぎを主眼としたものとは、趣きを異にしている。コンチネンタルブレックファストと、日中のソフトドリンク、夕方のカクテルとオードブルのサービスがあり、特に朝食はバラエティーよりも品質のよさでアピールしている。外国人の利用が多く、外資系企業のビジネスパーソンがほとんど。

チェックインはラウンジでできるが、チェックアウトはクレジットカードで精算する場合に限るので、現金精算の場合は1階のキャッシャーを利用する。エグゼクティブラウンジでサービスに当たるゲストリレーションズオフィサーと呼ばれる女性スタッフはなかなか優秀で、ビジネスマンをもてなすことになれているためか、もたついたり要領が悪かったりということが少ない。反面、マニュアルに忠実で融通が利かないという部分もうかがえる。

開業当時には極めて頻繁に利用していたが、どんなに通い詰めても、当日の予約の場合はデポジットを要求された。別に、いずれ払うお金だからいつでも構わないが、顧客になっても信用されていないような気がして、気分のいいものではなかった。

今回利用したデラックスルームは44平米あって、横広で入口から大きくコの字型になっている。2面の窓があり、室内はとても明るい。入ってすぐのところにバスルームがあって、奥に進むとリビングスペースがある。中央にはライティングデスクとテレビ台が置かれ、更に奥にいくとベッドとドレッサー、クローゼットというレイアウト。クローゼットが一番奥にあるというのがユニークだ。ベッドはスタンダードルームよりも幅が広く、ゆったりとしている。

バスルームはスタンダードルームとほぼ変わらない程度の広さで、とても物足りない。改装する時にはぜひシャワーブースを設置するなど、工夫を凝らしてもらいたいものだ。

Y.K.