1995.09.09
水辺の新ホテル
インターコンチネンタル東京ベイ Club Superior Room Bay View
楽-3

ヨコハマに次いで2軒目のインターコンチネンタル(京王プラザホテルを加えれば3軒目)がオープンしたが、オープニング自体はそれほど華やかなものではなかった。どちらかというと、いつのまにかオープンしたという印象で、その魅力は後に広まって行った感がある。

水際にありながら、エントランスではそのロケーションを感じさせない。ロビーは瀟洒で華やかなデザインが施されているが、ロビーラウンジを持たない規模の小さなもの。オープニングレートを利用して、クラブフロアを予約したので、そのまま20階の専用レセプションデスクに直行した。

20階では、淡いピンクのユニフォームを着た快活なゲストリレーションが待機しており、スムーズにチェックイン。ラウンジなどの利用説明を受けた後、客室に向かった。スーペリアルームは35平米で、ツインタイプは明るい木目とグリーン系のファブリックでコーディネートされている。クローゼットの扉は白く塗られ、十分なスペースを確保した。

テレビとミニバーはアーモアに収められ、数段の引き出しも備えている。デスクは壁に向かいバラの一輪挿しが瑞々しい印象を与える。ベッドと窓の距離はさほどなく、アームチェア2脚と小さめのコーヒーテーブルで精一杯。窓は若干の出窓になっており、一部が開閉可能で外の空気を取り込める。

バスルームはタイル張りで、シャワーブースを設置している。バスタブは深く、ベイシンも広く物を置く場所にも困らない。ベイシンにもバラの一輪挿しがあり、ニナリッチのアメニティと刺繍入りの豊富なタオルが快適なバスタイムを演出する。バスローブはクローゼットに用意されている。

ラウンジでは朝食の他、カクテルアワーなどのサービスがある。ユニークなのはリクエストがあれば、日中でもアルコールを提供していることだ。朝食はシンプルな内容だが、パンがとても美味しい。サービスは非常に親しみやすく、初めてなのに旧知の仲のようなくつろぎを感じる。正義感の強い数人が核となり、マネージャーも信頼できる人柄なので、すぐに固定客がつき安定するだろう。

フォーシーズンズ、ウェスティン、パークハイアットと続いた外資系進出ラッシュから比べると、ややおとなしいオープンだったし、客室もそれらの気合が入った内装と比較したら、かなり身近なイメージがある。ヨコハマよりも規模が小さく軽やかだが、東京で一番水際を実感できるホテルとして注目に値する。

Y.K.