1997.03.02
態度
「ジランドール」パークハイアット東京
怒-4

どの店でもウィークデイと週末とでは客層が違う。このレストランは普段から客層が幅広く、見物人や援助交際組みからハリウッドスターや大富豪まで、王家の人間以外は誰でもやってくる。

この日は日曜日とあって、平日の比較的落ち着いた雰囲気から打って変わって、居酒屋のような賑わいだった。とりわけ、我々の隣の席の誕生日パーティーらしき7人組みが大騒ぎをしていた。写真を何枚もバチバチ撮ったり、大きな声でプレゼント交換をしたりしている。とりあえず、個室じゃないんだからもう少し周囲に気を使って欲しいと感じながらも、せっかくの誕生日に水を差すのもどうかと思い我慢していた。

でも、どうして店側は何も言わないんだろう。明らかに度を越えているのに。我々が料理をオーダーしている時もにぎやかだった。担当の給仕にもいささか気になると伝えたが何の反応も見せなかった。このざわめきの中で間違いなく注文が聞き取れるのか。

と思ったら案の定、注文をしてしばらくしても料理がひとり分、出てこなかった。オーダー抜け。頼んだ料理はどうしたのかと聞くと、直ちに「それは伺っておりません」と自信たっぷりに言う。自信を持つことは大切だが、この状況ならまずは客の主張を聞いて、自分に落ち度がなかったか反芻すべきだと思う。

また、注文を受けた時に品数が不自然なのだから、簡単に確認を取ってもよかったはずだ。この件を詫びに来たマネジャーは日本語がまるでなっていない。英語が達者なのは結構だが、母国語が満足に話せないホテルマンが多いのは国辱的だ。今後この店がどうなってゆくのか、楽しみというより心配。現状では「斬新なファミリーレストラン」といったところか。

Y.K.