1998.03.06
Cafe vs Tea Shop
「エピドルレアン」
喜-3

新百合丘。比較的新しい街で、最近著しく発展しているものの、新しくできた店や施設を訪れる利用者の意識は以前のままだ。例えば駅前にあるカフェ。店の雰囲気はパリのカフェそのものだし、従業員も都会的で洗練されている。

にもかかわらず、ねぎが半分飛び出した食品売り場のビニール袋を提げた客や、無料の休憩場と勘違いしてタダでテラスに陣取る客に占拠されてしまっては、せっかくの雰囲気がだいなしだ。客層以外は広尾や青山のカフェと同じなのに、こうもイメージが違うのは、どんなに頑張っても最後には客がすべてを左右するいい見本だといえるだろう。

30分500円でインターネットが使えるサービスもあるし、店内で焼き上げたパンを好みのスタイルで食べることもできる。単なる喫茶店としてでなく、この手の店ならではの楽しい利用法をもっと多くの人に理解してもらいたい。これからの季節、オープンエアのテラスでシャンパンを片手に気の置けない友人と語らうのも悪くない。路上でティッシュ配りをする人の姿さえ気にしなければ。

「マリナデブルボン」
怒-4

このカフェの反対側のビルには素晴らしく品質のよい茶葉を扱う紅茶専門店がある。常時100種類以上の茶葉があり、実際に茶葉を見てオーダーできる。だが、高い品質とイメージを誇る店なのに、サービスがよくない。ちょっとした特別な要望でさえ、会社の規則にないからと頑としてはねつける。その態度からは、客に満足してもらおうという気持ちを感じることはできない。一流店だからこそ残念だ。

ブティックの奥にはサロンがあって、販売中のすべてのお茶を楽しむことができる。デリケートな香りを楽しむべき紅茶なのに、全席喫煙席。非常に接近した隣のテーブルでタバコを吸われては、せっかくの素晴らしいお茶の香りが消えてしまう。もっとも、好みの茶葉を買って、家でお気に入りの茶器をつかって、好みの音楽でも聴きながら飲んだ方が楽しめるし、実際には得かもしれない。

Y.K.