2001.12.26
深夜の行列
ホテルグランパシフィックメリディアン Club Deluxe Room
楽-3

窓からは東京のダイナミックな景色が望める

チェックインをしたのは、午前零時ごろだった。深夜にもかかわらず、フロントには行列ができていた。ラウンジの営業時間外なので、フロントでチェックインをしなくてはならず、その列に並ぶことにした。順番を待っている間、フロントの仕事振りを眺めていた。フロント係は男性が2名のみ。この時間なら不思議のない人数だ。ホスピタリティもあり、丁寧で感じのよい接客をしているのだが、とにかく要領が悪いのでスムーズな対応ができていない。それでは片手落ちだ。

客室は概ね快適だった。42平米の面積があるというデラックスルームには、120×205センチのベッドが2台入り、オットマン付きのソファ、壁から離してレイアウトされたデスク、アーモアなどがゆったりと配置されている。レインボーブリッジ側の客室の窓からは、実にダイナミックな景観を楽しむことができる。特に夜景は絶品だ。しかし、この窓は結露が激しい。その対策のためか、窓のところにはオレンジのださいタオルが置かれており、役には立つものの客室の雰囲気を損ねていた。

この客室の天井高は、最も高いところで295センチあった。これはかなり高い部類で、贅沢な空間設計だと言えるだろう。心地よい羽毛布団、電動式のカーテン、リラクゼーションミュージック、無料のミネラルウォーターなど、とても充実した印象を受けた。一方で、デスクに載っているディレクトリーは皮製のカバーに覆われているが、イベントなどの案内をまとめてあるファイルはビニールカバーと、妥協を感じる部分もあった。

バスルームは約7平米弱。265センチと、通常のホテルなら客室天井高にも匹敵するほどの高い天井と、ベイシン上に掛かる122×200センチというワイドサイズの鏡が、実面積よりも広々と感じさせてくれる、とても居心地のよいバスルームだ。各種アメニティが充実しており、バスローブも備えている。照明効果が高く、調光が可能な点も優れている。

翌日のチェックアウトは27階のラウンジで行なった。手続きがすんだ後はラウンジで飲物を勧められ、しばらくくつろいだ後に出発した。特に手がふさがっているのでなければ、ゲストをエレベータまで見送るなどの気遣いを見せられれば、ぐっと印象が変わってくるだろう。今回はそのようなサービスは行なわれなかった。

結露の激しい窓 ライティングデスクとアーモア

石天板のベイシン バスタブ

カフェレストラン「エルベット」

朝食はスカイラウンジが気持ちがよいだろうと、まずは最上階へと上がってみた。ところが入り口には満席の表示があり、店の外まで長い列ができていた。こりゃダメだと思い、今度は3階の日本料理店へ。しかし、こちらも満席&行列。仕方なく、1階のカフェレストランに降りてみた。ところが、またしても行列。こうなったらもう待つしかない。

店を覗いてみると、空席がたくさんある。半分近くは空いている。でも、ゲストは待たせたままだ。どうしてだろうかと不思議に思ったが、自分が案内されてみて理由がわかった。席に案内されると、メニューの内容やら、持参した朝食券で注文できるメニューの種類などを、丁寧に解説している。その場で決定したゲストからは、注文を受けることまでしている。受けた注文は、そのセクションの担当者へと引き継がれることになり、とにかく手間と時間のロスを生んでいる。これではスムースに対応しきれるはずがない。1組案内する間に数組は列が増えるだろう。丁寧なのはいいが、もう少し要領をよくする必要がある。

ブッフェの料金は2,500円。内容はごく一般的なものだった。

Y.K.