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ホテル別インデックス
レストラン別インデックス

2003年7月28日

ラディソン都ホテル東京 Superior Room
哀-1 消え行くデザイン
青空に映えるホテル棟
スタンダードシングルの朝食付きプランで予約してあったが、チェックイン時に禁煙室を希望したところ、未改装のスーペリアツインにアップグレードされた。部屋は2割程度広くなったが、ベッドひとつの面積は2割以上狭くなった。部屋が広いに越したことはないが、どちらかというとベッドの広さが気になる。でも、今回は係の配慮に感謝しつつ、空間のゆとりを楽しむことにしよう。

清掃は、前回とは違ってよく行き届いていた。窓の外を見下ろすと、ちょうどホテルの正面玄関の屋根が見える。あまり魅力のある景色ではないが、目の前に迫る建物がないので、開けた感じがあってがいい。未改装フロアの客室には、バスローブがなく、アメニティの品揃えが若干少ない。そして、LANがないのが一番痛い。だが、家具の背が低いので、同面積の改装済みルームよりも広々とした印象があるし、ナイトテーブルにある操作スイッチは、むしろこちらの方が使いやすくて気に入っている。

風情のある家具にも、味わい深さを感じるが、このフロアも2004年には改装に着手する予定があるとのこと。地階のボールルームの改装も始まり、初秋には完成する。全館がリフレッシュされるのは歓迎だが、なくしてしまうにはあまりにももったいないデザインや作品も館内には多数見られるので、惜しむ気持ちも隠しきれない。エントランスを入って左側の、宴会場に通じる階段に下がる村野藤吾の照明や、メインバー「チューダー」の古城を思わせる独特の雰囲気を、今のうちに記憶に留めておきたいと思った。

落ち着いた雰囲気の室内 ベッドはスーパーベッド

デスクは壁を向き両脇に引き出しを備える 引き抜き式の冷蔵庫

2003年7月28日 昼・夜
ラディソン都ホテル東京 「カフェ カリフォルニア」
楽-2 何処へ向かうのか
一日に二度この店を利用した。一度目は、友人から、そのまた友人と共にテラスでランチを楽しんでいると携帯にメールが入ったので、それに誘われるように出掛けてみた。天気に恵まれたこの日、テラス席には愛犬を連れたゲストが数組訪れていた。この店では見慣れた光景だが、どこかチャーミングに気取った表情を見せている犬たちの行儀よさには感心する。テラスにはステレオコンボを置いて、軽やかなBGMを流しているが、このセクションのサービスは少々手薄だった。

注文したのは2900円のランチセット。グランドメニューから好みの2品を選び、単品で1200円のデザートブッフェがつく。しかし、選んだのが900円のベビーリーフとにんじんのサラダと、1200円のピッツァマルゲリータだったので、お得感はそれほどでなかった。アイスカフェラテは、アイスコーヒーを冷やし固めた氷の入ったグラスと、給食で出るような牛乳瓶に入ったミルクが運ばれてくるのがユニークだ。

夜はラストオーダーすれすれに入店し、カウンターでひとり軽食をとった。カウンター席からは、オープンキッチンがバッチリと見渡せるが、見られている調理人たちは相当のストレスを感じていることだろう。まるで動物園の白くまのような気分に違いない。調理人のユニホームは、野球帽に白いコックコート、でもズボンは迷彩柄やフルーツ柄をあしらったポップなデザインだ。

鮎と茄子を使った季節のオードブルとかぼちゃのクリームスープを注文したが、オードブルの方は作り置きで新鮮さがなく残念。オーダーストップがコールされると、係の神経は片付けに集中してしまい、まだ店内に相当数残っているゲストへのサービスは忘れ去られてしまった。他のゲストから「すいませーん!」と大声が上がっていたほど。サービスの感触は好印象なだけに、こうした情景を見るのは耐え難い。キッチンの調理人たちは、22時になると同時に一礼して上がっていった。

二度連続で利用したが、この店が何をウリにしたいのか、何処へ向かいたいのかが、ますますわからなくなった。どんな客にどんな時間を提供したいのか、そして、働く者が何をよろこびにしているのか、謎は深まるばかりだった。利用する度に新しい工夫が提案され、試行錯誤をしているように感じられるのだが、毎度毎度試されているような印象もある。雰囲気のいい空間はできたが、この店がホテルの一部として担うべき役割を熟慮しているかは疑問だ

。このホテルにはコーヒーショップがない。ホテル周辺にも店らしき店はなく、宿泊客は館内で希望の食事ができればとても便利なはずだ。しかし、この店は宿泊客が気軽に日常の食事をするには料金が高いし、ラストオーダーの時間が早すぎる。かといって、本格的なダイニングにしては、サービスも料理も浅く、軽く、若すぎて、この店を贔屓にする良質の顧客が付くような雰囲気ではない。両方を追って両立できれば結構だが、その選択を成功させるには、マネージャーに極めて高度な感性が求められる。今の感性を活かしつつ、浅く、軽く、若いことが武器となるような戦略を見出して欲しいものだ。

2003年7月29日 朝
ラディソン都ホテル東京 中国料理「四川」
怒-1 朝食ブッフェ
午前7時過ぎ。まだ朝の静けさが残っているだろうと思いつつ、ロビー階でエレベータを降りた。驚いたことに、フロントにはチェックアウトの行列ができていた。出発が早いゲストが多いようだ。もしや朝食レストランも混雑しているのかと思いつつ「四川」に入ったが、それほどのことはなかった。店内の最も奥のセクションに案内されたが、そこには10組程度の先客があった。ほとんどがビジネスマンで、外国人も多かった。朝食ブッフェは2300円。

コーヒー・紅茶とジュースは、係が希望を聞いて運んできてくれる。しかし、今回のプランに付いていた青い朝食券では、ジュースはもらえないという。なんとなくケチな差別をされた気がして、追加で注文する気にもなれなかった。ブッフェ台にはコールドミート、ベーコン、ソーセージ、ポテトサラダ、シリアル、ヨーグルト、パン、スクランブルエッグ、オムレツ、サラダ、フルーツなどの定番に加えて、キャロットグラッセやニョッキ、更には中華点心もある。トマトは皮を湯剥きしてあるなど、手の込んだ一面もあるが、ニョッキなどは冷凍食品としか思えないひどい味だった。

その他の料理も味が悪いし、サービスも淡々とさばく感じで、残念な印象だった。その一方で、外国人には笑顔を持って接している。日本人は笑顔が嫌いだと思っているのだろうか。それとも、外国人に特別なコンプレックスでもあるのだろうか。朝食の営業は午前6時半から10時まで。

[都ホテル東京] 980815 000728 011110 020118 020329 020519 030505 030510 030524 030621

Y.K.