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2004.08.21.(土)

東京全日空ホテル Premier Floor Stadard Room
ANA Hotel Tokyo
楽-3 プールサイドさまざま
プールサイドから見上げるホテルタワー
昼前までいた近所のホテルでは、隣の神社の森から聞こえる蝉のひたすらな鳴き声が、ひときわ厳しかった東京の夏も終わりに近づいていることを告げていた。見上げれば雲もなく、まぶしいばかりの太陽が輝いているが、どこまでも高い空が秋の序奏を奏でていた。小さなプールは人が少なく、年配や若い女性がちらほらとくつろぎ、のんびりとした雰囲気だった。

東京全日空ホテルまでは歩いてやってきた。厳しい暑さだったが、外が暑いのも寒いのも昔から気にしない。むしろ室内が不自然な温度になっている方が苦痛だし、快適な温度であっても人ごみを歩くのは苦手だ。ホテルの中は週末らしく混雑していた。チェックインも行列ができ、ベルアテンダントが整列に当たっている。フロントカウンターでは4人の係が手続きを行っていた。

順番がやってきて、4人の中では最もキャリアがありそうに見える30代の男性に当たった。彼は画面を見ながら何度か「いつもご利用いただきありがとうございます」と繰り返し、サインのみのスムーズなチェックインが完了。わずかな時間ではあったが、笑顔を絶やさず印象がいい。ちょうどベルが出払っていたので案内を辞退し、自ら客室へと向かった。

前回プレミアアッパーフロアに滞在し、そのコストパフォーマンスの低さと見た目だけのインテリアに少なからず落胆した。このホテルで贅沢は不要と、今回は標準タイプになりつつあるプレミアフロアに部屋を取った。インテリアのテイストや改装のポイントはプレミアアッパーフロアによく似ており、ファブリック等の質にも差は感じないが、こちらの方が若干簡素にまとまっている。それがむしろ行き過ぎずにほどよい感じを醸しているように思った。

28平米のスタンダードルームは、その面積の割りにとても広く感じる。窓際にはコーヒーテーブルを挟んでふたつのアームチェア、ダブルベッドと反対側の壁にデスクユニットという、ホテルとしてスタンダードなレイアウトだ。こちらの方がデスクは広いし、部屋も広々使えていい。また、日中は安っぽさが際立つものの、夜になると非常に優れた照明効果で雰囲気が数段アップするというのも、プレミアアッパーフロアと共通だ。

バスルームの改装はベイシンの天板くらいで、目だった違いはない。ならば前のままでもよかったような気がする。いや、前のままの方がよかったくらいだ。バスローブも備えるがかなりボロボロだった。空調設備は古いままで賑やかに音を立てていた。

4階にあるプールにも出かけてみた。宿泊客は1回1,000円で、デッキチェアは有料で予約制だとあった。受付で有料デッキチェアを借りないとプールサイドは座るところがないのかと尋ねたところ、その通りだと言う。しかし、すべて予約済みで、順番待ちになるとのこと。長居をする気はなかったので、座れなくともサッと泳いで帰ろうと思った。

ところがプールサイドに行くと、無料で座れるデッキチェアが多数あり、むしろそちらの方が多いようにも見え、空席も多数あった。有料デッキチェアの方がプールサイドにいい場所にあって、クッションマットも付いている。それで2時間1,000円で大人気らしい。水は冷たいが、14時半頃にはプール全体に日が当たり一気に真夏の雰囲気。多くのゲストで賑わい、BGMはサザンときたら、気分は江ノ島だ。ご近所同士のホテルでもプールの雰囲気はまったく違う。

プールサイドには無料の冷水が用意されている。備え付けの紙コップを手にしたところ、その紙コップには風情ある字体で「迎春」と書かれており、梅の図柄が描かれていた。あまりに季節はずれで、あきれるというよりギャグをかまされたようで笑ってしまった。

小腹が空いてプールサイドスナックに寄った。シーサーが出迎えるスナックエリアには、ビーチパラソルが中央に立つ白く丸いテーブルが並ぶ。タコライス1,000円、ラフテー丼1,200円など、オキナワフードをアレンジして提供している。スタッフはそろそろ中年に差し掛かる男性陣ばかりだが、ホテルスタッフには見えない。配膳会のスタッフだろうか。それはともかく、江ノ島ムードにオキナワテイストというちょっと不思議な雰囲気の中、都心の真夏を満喫するゲストたちの楽しげな様子を見ると、こちらもリラックスしてくる。そういえば、蝉の声はここでは聞こえない。

チェックアウトも混雑していたが、メンバー専用の奥まったカウンターも活用してスピーディに手際よく対応していた。エアライン系らしいスッキリとしたサービス振りが好印象だった。

ソファは窓際に デスクは壁際に

クイーンサイズベッド ベッド脇の額にもハロゲン光が当たる

デスクは広いがFAXが載っていて邪魔 入り口付近はダークウッド仕上げ

あまり手を加えなかったバスルーム バスタブ

エレベータホール 宴会場ホワイエの一角

フロントロビー ロビーは和のテイストに装飾されていた

[東京全日空ホテル] 980103 020216 030817 041102 040612

Y.K.