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2005.04.02.(土)

京王プラザホテル Plaza Premier Deluxe Double Room
Keio Plaza Hotel
喜-2 甦るメガホテル
エレベータホールのサイン
この春に完成したばかりの新しい客室「プラザプレミア」を利用した。本館の高層階にあったエグゼクティブフロアは、本館の中では改装して一番日が浅く、廊下のカーペットはまだ新しい印象だったが、今回はそのフロアから思い切って改装に着手した。そして、これまでのイメージとは大きく異なる、シックで都会的な客室が誕生した。

1500室に迫る客室を持ち、豊富なラインナップのレストランが揃う京王プラザホテルは、プラザの名に相応しく、いつでも人が行き交い賑わっている。この時期、ロビーには色鮮やかなチューリップの花壇がディスプレイされ、ロビーフロア全体が生命力に満ちている。

チェックインもスムーズで気持ちよかった。多数揃った若いベルアテンダントにも覇気が感じられ、以前と比較して積極性が見られるようになった。フロント係も笑顔を絶やさず、いい仕事ぶりだ。

少し前まで、大きなホテルのサービスは流れ作業的で、無愛想なことが多いという印象が強かった。客室もレストランも画一的で、特別な満足を追求すると痛い思いをするような感じがあった。ごく最近まで大型ホテルは「無難な選択」というイメージを抱えていたが、個人客の取り込みを意識し、改装などの設備投資を続けた結果、大型ホテルのイメージは大きく変わってきた。

大型ホテルの多くは、立地に恵まれており、館内にも様々な設備があるので、飽きることがない。館内を探検する度に新しい発見があり、ホテルを丸ごと楽しむにはうってつけの環境だ。設備が新しくなったことで、埃をかぶっていた従業員の意識にも再び火がともり、ホテル全体がこれまでになく輝いている。今、大型ホテルが面白い。

プラザプレミアは、エレベータホールや廊下も一新され、淡い色調の中、ハロゲンのスポットライトが効果的な空間に仕上がった。客室扉は木目調で、ルームキーは非接触型ICカードキーを採用した。

デラックスルームは36平米。入口を入ると広いホワイエがあるのは以前と同じだ。全体的なルームレイアウトそのものは、さほど変わっていない。ホワイエはフローリング仕上げで、スポットライトがピカピカの床面に当たり美しい。ドアの脇にはドレッサーがあり、反対の壁にはクローゼットが設置されている。クローゼット内は、ドレッサーのスツールと同じ紫色の壁紙を使った。ハンガーラックの奥の壁に姿見が取り付けられているのはユニークだが、やや実用性に欠ける。

居室は横に広く取られ、3面の窓を持っている。以前はなぜか塞いでしまっていた1面を窓に戻したので、一層ダイナミックな眺めが楽しめるようになった。だが、縦に長い窓の上部30センチ程度をシェードが塞いでいるため、実際の窓面積よりも狭くなっているのが残念。シェードは電動式。軽やかなレースとの間には調光可能な間接照明が埋め込まれている。

全体的に色味を抑えた都会的なインテリアだが、同系色で変化を持たせたファブリックは、味気なさを払拭して、落ち着いた中にも多様なコントラストを生んでいる。キングサイズベッドには肌触りのいいフロア専用のベッドリネンを使い、寝心地のよさを実現した。ヘッドボードの上には、7つの額が連続して一つの絵を形作る仕組みなはずが、順番がずれてしまっていた。額は壁にしっかり打ち付けられており、簡単には入れ替えることができないが、このような単純な間違いが放置されているのが不思議でならない。

ベッドの足元には、どっしりとしたカウチソファが置かれている。添えられたサイドテーブルは、とても重くて動かしにくいが、その前にある大きな円形のテーブルは安定感がないなど、ややちぐはぐな印象もあった。ベッドと反対側の壁に沿って、デスク、ミニバー、引き出しが据えられている。天板の一部には白い石風の素材を使い、アクセントになっている。テレビは26インチサイズで、壁に掛かっているが、ベッドからの距離を考えると、この客室には小さすぎるように感じた。CD・MDコンポはあるが、DVDプレイヤーはない。

バスルームには大きく手を加えなかった。だが、浴室金具と照明を改めただけで、随分と雰囲気が変わった。ベイシンに当たるハロゲンライトが、単調な印象だったバスルームを美しく照らしている。アメニティはロクシタンで揃え、ローズエッセンシャルバスオイルも用意される。タオルやバスローブも新品で心地よかった。

ホテルの案内によれば、今回の改装にあたっては遮音性にもこだわったらしい。確かに隣の咳払いさえ聞こえる以前の筒抜け状態と比較すれば、プライバシーが保たれるようになったが、隣室から聞こえる掃除の音などを考えると、自慢できるレベルにあるとは思えない。階上からは、朝の6時半から11時過ぎまで電気ドリルや金槌を使った工事音が響き、我慢するのがやっとだった。

騒音の問題を除いては、非常に新鮮で快適な滞在だった。京王プラザホテルのイメージが変わるほど、よく考えられた客室だが、やや料金が強気か。

モダンなインテリア ベッドの足元にカウチソファ

居室から入口方向を見る デスク周辺

3面の窓がある ホワイエはフローリング

照明が新しくなったバスルーム アメニティはロクシタン

[京王プラザホテル] 960127 971004 980102 980115 980324 000909 001015 010120 010220 010123 010502 010623 010710 010828 010908 010930 011019 011117 020125 020523 020607 020610 020705 020809 020913 021007 021010 021206 030518 030607 030630 030803 030809 030905 030929

Y.K.