ポリシー
2006.01.28(土)
ウェスティンホテル東京 Deluxe Room
The Westin Tokyo
哀-4

ロビーの一角 ウェスティンエグゼクティブクラブのラウンジは17階にあり、ラウンジの入口部分に専用のレセプションカウンターを備え、チェックイン/アウトにも対応している。特別フロアのレセプションと言えば、イスに掛けて手続きできるところが多いが、イスを置かずに客を立たせたまま対応するというスタイルも、ちらほらと出現してきた。ウェスティン東京のエグゼクティブクラブスタッフは、若い男性が多く、口の利き方が高級ホテルのスタッフとしてはラフ過ぎる。フランクなのも嫌いではないが、それは節度や品性があってこそ。いきなり「若者トーク的なノリ」で会話を投げかけられても、馴染めない。

そして、ここでも支払い方法について面倒が生じた。ウェスティン東京では電子マネーedyでの支払いが可能だ。最近、このedyにちょっとハマっているので、支払い方法を尋ねられた時、「edyで」と答えた。すると、クレジットカードのプリント、もしくは現金でのデポジットを要求された。カードでも現金でも持ち合わせは十分だが、客を信用しないようなホテルに、それらを委ねることに対してはいつも抵抗を感じる。こちらは、「edyで払う」と言っているのに、それでは不十分らしい。ではその理由と根拠は何なのか。

その説明に、フロント支配人が対応した。客に対して不快感と疑問を与えたことを悪びれることもなく、ホテルのポリシーを納得させることに徹した態度は、ある意味あっぱれだった。二言目には「ポリシー」という決め台詞を持ち出す支配人。どうやらポリシーを客に押し付けることそのものが、ウェスティンのポリシーであるようだ。支配人の持論を要約すると、客とは横一列の存在であり、利用頻度が高かろうが特別ではなく、年間50件程度ある支払いの滞りを防止するためには、「皆様」からデポジットを預かる必要があるとのこと。決して客を疑って掛かっているわけではないと言いつつも、それ以外に理由があるのか尋ねても答えられない。

支配人の頑なな姿勢を見ていて、こう思った。この人は客を愛しているのだろうか。人間味がなく、どこか高圧的で、客の言葉に誠実に耳を傾けることのないこの人は、なぜホテルで働くことを選んだのか。それが不思議だった。「それは我が社のポリシーです」などというセリフは、散々誠意を尽くしても理解が得られない難しい客に対する最終手段で使うもの。それを最初からぶつけてしまえば、客との間には溝が生じる。それを埋めるのはとても大変だ。もっとも、そんなことへっちゃらなのだろうけれど。ホテルの決まりでなんともし難いのなら、「自分の力の及ぶ範囲においては、十分にご満足いただけるよう精一杯努めますので、この件に関してはご容赦いただけませんでしょうか」となぜ言えないのか。話を聞いているうちに、哀れになってきた。

客室は前回とルームナンバーまで同じ。大嫌いなコネクティングルームだったが、客の好まないものを押し付けるのもウェスティンの「ポリシー」なのだろうか。まぁ、もうどうでもいい。タオルは黒ずんでガビガビ。メモ用紙は5枚だけ。ステイ清掃の際、客からリクエストしないとベッドリネンは交換しないなど、ラグジュアリーホテルではありえないような実情。一時期は外資系の新御三家などともてはやされたが、今となってはラグジュアリーホテルではなく、ただのデラックスホテルの水準になっている。そう考えると、今のレートは高すぎるし、その価値はない。

 
デラックスルーム コネクティングドア付き エグゼクティブクラブラウンジ

バスルームは7.3平米 バスタブ ロビーにディスプレイされたシャンデリア

 
ウェスティンホテル東京 950302 960817 981223 990927 001231 021107 051001


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