新潟の老舗ホテル
2006.09.01(金)
ホテルイタリア軒 Deluxe Single Room
Hotel Italia Ken
楽-2

2階へと続く階段 ホテルでありながら「イタリア軒」と名乗るのは、実にユニークだ。その由来と沿革についてはオフィシャルサイトに詳しく書かれている。イタリア人青年が開いた西洋料理店がホテルの前身となっていることは、広く知られているが、交易で賑わったかつての栄華を、今に新潟に見ることはなかなか難しい。

イタリア軒が、現在の建物になったのは、昭和51年のこと。すでに30年以上が経っているので、館内の設備もいささか古さが目立つようになってきた。だが、ここではそれも風情のうちだ。通りからのエントランスを入ると、2階へと続く大きな階段とエスカレータがあり、102室の小さなホテルとしては十分なスケール感を演出している。大理石と赤いカーペットが華やかだ。車寄せからのエントランスは、ちょうど階段の側面を見るような位置にある。

フロントはこの階段の背後にあって、控えめな印象だ。ロビーにはゆったりとしたソファが配されている。2階にも、ユニークなカタチをしたロングソファがあって、待ち合わせやちょっとした休憩に便利。レストランが前身だけあって、飲食施設は充実している。昼は手頃な値段だが、夜は本格的で高め。閉店時間が早く、遅い時間の食事には不便を感じた。日本料理の別館は、料亭のような趣がある。

利用した客室は、11階のデラックスシングルルーム。22.8平米の面積があり、細長い構造をしている。入口近くに冷蔵庫やポットがあり、居室に入ると、手前に123センチ幅ベッド、奥にロングソファ、デスクユニット、テーブルが置いてある。ソファの上には、フィレンツェの街並みを描いた絵が飾られ、さりげなくイタリアを感じさせる。天井にはシーリングライトがあり、室内は非常に明るかった。窓からは新潟の街並みの向うに海も見ることが出来る。

ベッドはカバーと一体化した寝具を使っており、マットレスはやや沈み込んでいた。LANは無料で利用できるが、コンセントが不足しており、デスクの裏からタコ足タップを引き出して、かろうじてひとつを確保。それ以外には、コンセントがひとつも見つからなかった。バスルームは140×240センチのユニットバス。タオルは3サイズが1枚ずつ置かれている。全体に、昔ながらのホテルという雰囲気が漂い、なんとなく懐かしい気持ちで滞在した。

朝食は2階の「Rose」にて。ここは朝食専用で営業しているらしい。スタッフが豊富に揃い、丁寧なサービス振りだった。メニューは定食のみで、和食か洋食のチョイス。洋食を選んだが、シンプルなアメリカンブレックファストだった。

このホテルはニューオータニグループと提携しており、加入は1979年。だが、名称にもニューオータニとは付かず、滞在していてもあまりニューオータニの色を感じることはなかった。

 
部屋の奥から入口方向を見る 窓際にソファやデスクを置いた デスクユニット

ベッド ベイシン バスタブ長さは140センチ

窓からの眺め 2階のソファ 1階のソファ

 
ホテルイタリア軒


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