喫煙室
2007.10.18(木)
ホテルケンジントン宮崎 Single Room
Hotel Kensington Miyazaki
楽-1

子供にもらった花 串間から宮崎市内までのドライブは実に楽しかった。美しく変化に富んだ海岸線と、まばゆい太陽は、まるでカリフォルニアのようだ。窓を開けて風を感じてみるが、セダンのウィンドウでは物足りない。もし今度来ることがあれば、オープンカーを駆ってみたいと強く思った。市内に入り、夕方のラッシュアワーに遭遇。久しぶりに体験する道路渋滞だ。賑わう街に心躍る一方で、虫の声に耳を澄ます郊外が懐かしい。つい先ほどまでそこにいたのに、もう、胸をえぐるような強烈な懐かしさを感じる。

今宵の宿はホテルケンジントン。宮崎一の賑わいを誇る橘通り沿いに位置する、その名が示す通り、ブリティッシュテイストの瀟洒なビジネスホテルだ。クラシカルなファサードから館内に入ると、大理石造りのロビーがあり、待ち合わせに便利なベンチシートのシッティングスペース、甲冑をはじめとしたディスプレイなどが目を引く。

フロントには腰の低い係が常時数名おり、フロント業務の他、コンシェルジュ的なサービスにも積極的に対応している。宿泊客からの、九州内の鉄道案内や、周辺の飲食店に関する質問などが多いようだ。チェックインはスムーズだったが、ちょっとした問題が生じた。エージェントの手違いで、禁煙室が予約されておらず、用意されたのは喫煙室だった。

連日の移動で、やや喉をやられており、今夜はキレイな空気が必要だった。禁煙室を探してもらったが、数が少ないらしく難しいとのこと。一度喫煙室に入ってみたが、我慢の限界を超えている。ビジネスホテルのシングルルームにはありがちだが、まるでベッドのある喫煙ブースだ。おそらく愛煙家でも避けたいと思うほどだろう。禁煙室が用意できないのなら仕方がない。シェラトングランデが空いていたので、そちらに行くことにした。自腹なら予算オーバーも関係ないし、みんなハッピーである。

フロントでしぶとく交渉に当たっているエージェントと、努力してくれたフロント係に礼を言って、シェラトングランデに泊まることにしたのでもう大丈夫だと告げたところ、フロント係は奥の手を使ってくれた。魔法のように禁煙室が出てきたのである。頑張ってくれたことと、移動の面倒が省けたことには感謝感激。でも、やっと広い部屋に泊まれる!とほくそ笑んだのは先走りだった。

でも、実際に用意されたのは禁煙フロアではなかった。おそらく、喫煙室の中で、一番臭わない部屋を探してくれたのだと思う。まあ、それで十分だが。シングルルームは約12平米。240センチの天井高には圧迫感がある。123センチ幅のベッドとデスクユニットのみという極めてシンプルな設えで、装飾もほとんどない。

幸い、日中のコンサートで、子供たちが近所に咲いていたという花を摘んでプレゼントしてくれたので、それをコップに入れて飾った。ちょっと元気がなくなり掛けていたのだが、水に挿したらたちまちピンと立った。さすが新鮮だ。デスクにはスツールが添えられるだけで、他にイスはなく、テレビは14インチと小さい。

窓は引き戸で完全に遮光できるが、レースがないので目隠しと外光を両立させるのは不可能。部屋によっては眺めがないどころか、光さえ入りにくそうだが、ここは通りに近いので、賑やかな街や南国を感じさせる街路樹が見える。LANは無料。階層によって無線か有線かが分かれている。

バスルームは前日の中村荘と同じ110×150センチの最小サイズ。シャワーヘッドだけは結構いいものだった。だが、ここには大浴場はないので、どうしてもバスルームを使わないわけにはいかない。どうしてもという場合は、フロントに行けば、宮崎駅に近いスーパー銭湯「極楽湯」のてぶら入浴チケットを500円で購入できる。

1階には「CAFE倫敦」があり、ディナーセットが1,000円以下。魚と肉が両方出るコースでも2,000円という暴安だ。ワインも手頃だし、サービスは若い女性による素朴でチャーミングなもので、結構快適な店なのに、ガラガラ。朝食も同じ店で提供される。夜とは違い、オバちゃんによる大雑把なサービスで大衆食堂風。和洋のブッフェで、冷や汁も並ぶ。ビジネス客、観光客で大混雑だった。

 

カーテンのない部屋 ベッド デスク

テレビも小さい ユニットバス 隣のビルに集まる鳥

部屋から見る夕景 ロビー レストラン

 
ホテルケンジントン宮崎


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