京王プラザホテル八王子 New Standard Twin & Standard Double
Keio Plaza Hotel Hachioji
2008.02.15(金)
東京都八王子市
怒-1

ホテルはJR八王子駅前に建つ
 
ケーキのかくれんぼ 7年半ぶりに訪れた京王プラザホテル八王子では、チェックインで躓いた。フロントに立つ若い男性は皆アルバイトなのだろうか。にこやかに接客しているが、どう見ても学生という感じで頼りない。これじゃビジネスホテルでもなく、まるでコンビニだ。滞っている原因は、どうやら予約が見当たらないことにあるようだ。

係から何か尋ねられれば答える構えでいたし、フロントで見当たらないのなら予約係に確認してみればいいのにと思いながら様子を見ていたが、一人でテンパっているだけで進展がない。もしや予約の名前が間違っているかもしれないと思い、似たような名前(例えば半田とか菅野とか)で予約がないか調べてもらったら、やっぱり予約名が間違っていた。

これで一件落着かと思いきや、「本日からご一泊ですね」と確認され、また事態は複雑な方向へ。今回は2泊することになっていた。しかも、週末で混雑していたため、同じ部屋タイプでの連泊は取れず、1泊ごとに異なる部屋タイプを予約してあったのだ。その旨を告げるも、フロントの坊やは1泊分しか見当たらないという。

それから一度オフィスに引っ込んで、しばらくして予約が見つかったと戻ってきた。翌日のルームチェンジはどのようにすればいいか尋ねると、またもオフィスに引っ込んでしまう。今度はプランに付いているはずのウェルカムドリンク券をくれないので催促すると「付いていない」と言い張り、よく確認してくれと頼んだらまた引っ込んでしまう。

「失礼しました」と差し出されたドリンク券は1泊分だけだったので、2泊目のプランにも付いているはずだがと聞いたら、またまた引っ込んでしまう。でんでんむしと遊んでいるんじゃないんだぞと言いたいところだが、相手はとりあえず頑張っているのだから、忍耐強く見守った。

以前はベルガールがいたように記憶しているが、今ではフロント係が交代でベルの役割を兼務しているようだ。1泊目の部屋は、ソフトリニューアルを済ませたニュースタンダードツイン。改装したと言っても、家具やファブリックも含め、部屋の大部分は以前のままなので、雰囲気はそれほど変化していおらず、変わったのはベッド、テレビ、デスクチェアとデスクスタンドだけのようだ。

ベッドは123×200センチサイズが2台並び、9インチのシモンズ製マットレスを採用した。だが、寝具はカバーと一体化したもので、都度替えするデュベカバーを使っているわけではない。クッションとスローケットを添えているが、枕はひとつだけと寂しいセッティングだ。デスクには肘掛のついたオフィスチェアを用意し、調光可能な白熱灯スタンドの他に、蛍光灯インバータスタンドを備えている。

LANは無料ということになっており、ローカルエリアまでは接続が確立するが、インターネットへの接続は出来なかった。テレビは26インチだが、まだアナログで、DVDデッキなどもない。ミニバー冷蔵庫には、ソフトドリンクのほか、ミニボトルのリカーや水割り、日本酒など、アルコールも用意されている。保温ポットはなく、今でも電磁サーバだ。居室の天井高は245センチと低いが、窓は比較的大きい。

バスルームは200×160センチサイズで、タイル風パネルのユニットバス。シャワーはサーモスタット付きなのに、肝心なシャワーヘッドが安物なのが残念。タオルは3サイズが2枚ずつで、アメニティは大型ボトルディスペンサースタイル。カゴに入った歯ブラシなどのアイテムは、昔懐かしい京王プラザ共通のパッケージで、小さなソープにはカタカナで「セッケン」と書いてあるのがキッチュだ。

翌日は改装前のダブルルームに移った。広さは同じ26平米。それなりに違いがあるのだろうと思っていたが、設備の質という点で異なっていたのは、ベッドだけだった。ベッドは163×200センチサイズで、マットレスの厚さは5インチほど。さすがに寝心地には落差があるものの、それ以外の点ではむしろこちらの方が優れているように感じられた。

テレビはデスクチェア、デスクスタンドなどは改装後の部屋と同じものが揃っているし、ベッドが1台だけである分、スペース的な余裕があり、照明器具の配置もバランスがいい。ベッドスプレッドやベッドボード側の壁紙は深い色調のものを使い、ドレープは濃い柄ものと、ややくどい感じもあるが、レイアウトがシンプルで機能的なので、圧迫感はさほどない。

また、部屋の向きも昨晩とは逆の駅側だったが、時折響く電車の音さえ覚悟すれば、遠くに見える薄っすらと雪を冠った丹沢の山々や、斜面の夜景など、眺めは優れている。バスルームはまったくもって同等だ。ワンランク下のはずのダブルルームの方が総じて快適に感じられ、心地よさは内装だけでは決まらないと改めて思った。

館内のレストランは利用しなかった。周辺に気の利いた店が多数あるにもかかわらず、2階の奥まったコーヒーショップではディナーブッフェが4,000円もする。これでは近隣と勝負にならず、実際週末だというのにガラガラだった。

1階のロビーラウンジはいつも混雑していた。ウェルカムドリンク券を持ってラウンジに行ったが、先に3人連れの客が待っていた。2名席は多数空いているので、先に通してくれないかと申し出たが、3人連れが先だからと拒否された。それも不愉快だと思っていたが、店に入ってから火に油を注がれた。

案内された際に、これ見よがしにケーキのメニューを開いて置かれたのだが、ウェルカムドリンク券だけで利用するのは少々忍びないと思い、ケーキも一緒に注文することにして、メニューをしみじみ眺めてどれにするか決めた。いざ注文したら「今日はケーキは全部売り切れました」とあっさりと言われた。ひとつも残っていないのなら、なぜケーキのメニューをわざわざ広げてまで置いたのか。

その行為が非常に不愉快だったのでマネジャーを呼んで苦情を述べた。すると、奥の方から幾種類ものケーキがきれいに並んだトレーが運ばれ、「どれにしましょうか」と言うではないか。あるものをないと言ってみたり、ないものがにわかに出現したりと、何が本当だかよくわからない店である。出発前にも気分の悪いことがあった。チェックアウトタイムの30分前にもかかわらず、フロントから出発を催促する電話があった。何かの間違いにしても印象は悪い。

 
改装済みのニュースタンダードツイン 部屋のコーナーにアームチェアを置いた ベッドからデスク側を見る

新調されたベッド ベイシン バスタブ

懐かしいパッケージのアメニティ 外観 ロビー階エレベータホール

ダブルでもデスク周辺はニューツインと同じだ 濃いベッドカバーが掛かっている 入口方向を見る

夜のダブルルーム アームチェアはコーナーではなく窓側の中央にある アームチェアとベッド

丸っこい電話機 ラウンジ上のアトリウム ロビーにディスプレイされている雛人形

朝方の景色 丹沢の山々が見える 珍しいターンテーブル

 京王プラザホテル八王子(公式サイト)
 以前のレビューはこちら→ 001007


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