シェラトン都ホテル東京 Executive Suite
Sheraton Miyako Hotel Tokyo
2008.05.11(日)
東京都港区
楽-3

ベッド
 
渡り鳥 今回は部屋でゆっくりと過ごす予定だったので、エグゼクティブスイートを選んだ。チェックイン時にアサインされたのは、以前利用したのとまったく同じ客室番号のスイートだった。ホテルによっては、リピーターに対して毎回同じ部屋を用意する工夫をする場合があって、客もまた同じ部屋が用意されたことで、リピーターとして特別な配慮を受けていると実感する。それが好みに合っていたり、眺めなどの条件に優れているとなれば、嬉しい心遣いとして受け入れられるだろう。

だが、その時々で違った部屋を用意されるのもまた嬉しいものだ。毎回別の部屋を比べることで、より好みにピッタリの部屋に出会う可能性を愉しむのである。むろん、前の方がよかったとガッカリすることもあるが、どの部屋が好ましいかは、自分の目で確かめるしかないのだ。いずれにしても、今回都ホテルで同じスイートが用意されたのは、配慮なんかではなく、単なる偶然だろう。なので、遠慮なく「できることなら違う方がいい」とリクエストした。新たな部屋への冒険をするために。

かくして改めて用意されたのは、最初の部屋の真向かいにあるスイートだった。同じエグゼクティブスイートだが、タイプが異なるため、レイアウトや設備に若干の違いがある。部屋に入ってみると、入口付近の構造はだいぶ違って見えたが、居室部分はほぼ同じに感じられた。

以前のタイプは、入口から長い廊下があって、その途中にバスルームが設置されていたが、こちらは入口正面にコンソール、右側にクローゼット、そして居室までの間にゲスト用のトイレを設けている。この入口部分にはダイヤモンドのような光の筋を放つ照明器具が備わっており、ムードある照明効果が感じられるものの、明るさは十分に得られない。

ゲスト用トイレはベイシン部分までがカーペット敷きで、便器部分はフローリング風に仕上げている。ベイシントップと壁の一部に大理石を使っている他、コントラストの強いスポット照明によりベイシンが幻想的に浮かび上がって見え、なかなかいい感じだ。ただ、ゲスト用トイレとしての役割を考えると、カギがないというのはマズい気がする。

居室にソファセット、デスクユニット、キングサイズベッドを設置しているのは前回と同様で、配置にも大きな違いはない。ただこちらには、前回のタイプには置いてあった螺鈿入りの大きな置き家具のクローゼットがなく、壁に埋めた小さなクローゼットにとどめているので、何か物足りない印象もある。

ベッドは素晴らしいが、肝心なベッドメイクはやはり雑だった。マットレスとその台がずれて斜めになっているし、スカートもめくれ上がったまま。デュベカバーにもシワが目立った。また、照明のスイッチがわかりにくくて困った。どれがどのスイッチなのか、操作してみないとわからない。また、スイッチ連動の組み合わせが悪く、消したくないものまで一緒に消えてしまうことが多かった。

バスルームへは、ベッドサイドの両開きスライドドアから通じている。正面にベイシン、左に暗くて寒いトイレ、右にウェットエリアを配置。ベイシンエリアの床はコンラッド東京と同じ黒い石を使っているが、ここの場合は鏡面のように曇りのない艶が保たれていないのが残念。前回のスイートにはなかったスツール付きドレッサーやタオル用のテーブルが置けるのは、こちらの方がベイシンエリアの面積に余裕があるためである。

ウェットエリアには、ビニールコートされてしまって有難みのない檜浴槽と、弱々しいレインシャワーのある洗い場とで構成され、居室側に窓が設けてある。ウェットエリアの面積は約2.8平米とそれほど広くもないが、窓のおかげで圧迫感はない。バスタブの向きは、こちらは窓を背にして浸かるようになっているが、前回のタイプは窓に向いて浸かれるので、この点に関しては前回のタイプに軍配があがる。

しかし、両タイプを利用してみて、総合的な快適さでは、無駄なスペースがないこちらのタイプの方が、若干ではあるが優れているように感じられた。それでも、毎回同じタイプにアサインしてくれるよりも、行ったり来たりを愉しむのが性に合っているような気がする。そもそもホテルに泊まるのが好きなくらいだから、渡り鳥のようにねぐらを移動する方がいいのだ。

 
入口とクローゼット クローゼット前から居室方向を見る 居室から入口方向を見る

ソファセット ベッド前からソファ方向を見る デスクユニットは大きくて使いやすい

タンスの代わりのクローゼット バスルームへの扉と窓 バスルームの引き戸もインテリアの一部をなしている

ここにもある天井のユニークな照明器具 ベイシンスペース ベイシンスペースの床は黒い石

ベイシン脇の寒いトイレ 檜の有難みがないバスタブ バスタブ脇は洗い場

ゲスト用トイレ ゲスト用トイレのベイシン ゲスト用トイレは大理石張り

 シェラトン都ホテル東京(公式サイト)
 以前のレビューはこちら→ 980815 000728 011110 020118 020329 020519 020525 020803 020927 021108 030505 030510 030524 030728 031004 031111 031228 040401 040402 040407 040530 040904 041010 050225 050401 050406 050409 050521 050807 060416 060503 060606 060715 070320 070328 070404 070508 071118 071208 080309 080323


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