下田東急ホテル Twin Room D
Shimoda Tokyu Hotel
2008.12.06(土)
静岡県下田市
楽-3

ガーデン
 
いきものたち 以前のスーパービュー踊り子号は、下田方面先頭展望席の設えが悪く、乗り心地の悪さがネックだった。しかし、最近の改装で展望席のブロックが9席から6席に改められ、座席はより快適なものに替わり、足元にも十分なゆとりが感じられるようになった。これでこそ、特別仕様列車の特別車両展望席であろう。

下田駅への到着は予定よりも少し遅れたが、駅前では東急ホテルの送迎バスが待ち構えていたので、今回はタクシーではなく送迎バスを利用してみた。タクシーの時は市街地の細い道を抜けて行ったが、バスは一度135号線を下って反対側からアクセスする。

チェックインはスムーズに行われた。その際、LANの使える部屋はないかと聞いてみたが、予約した新館のツインには該当する部屋がないとのこと。前回も、LANが使える部屋だとグレードが下がってしまうと説明されたので、LANは本館客室の一部でしか使えないのかもしれないが、ロビーエリアでは無線LANが使用できる他、無料で使えるパソコンコーナーも設置されているとの案内があった。

更に、予約した新館ツインの1階限定プランだと、禁煙室はないと書いてあったので、予約の際に消臭対応を頼んでおいたのだが、2階の禁煙室に空きがあるとのことでアップグレードしてくれた。新館の標準客室は35平米。本館の24平米に比べると5割近くも広い。

新館にはすべての客室にバルコニーが付いているが、階によってビューには差がある。高層階ほど眺めがよく、見える海も広くなるのだが、1階だと露天風呂の囲いが妨げになり、海は見えないものと思われる。2階はかろうじて海面が見えるという程度。本館は窓が小さくバルコニーはないが、正面に海を望む。いずれも一長一短だ。

また、新館は1階から6階までに客室があるが、本館は4階から6階が客室で、3階がロビー、そして2階は存在しない。基本的に本館と新館は各階でつながっているが、2階には連絡通路がなく、本館と新館に各1基ずつあるエレベータ、または開放されている非常階段を利用する。新館の2階をメザニンだと考えれば理解しやすい。客室の各扉はカードキーシステム。1,2階と3,4,5階とでは扉のデザインが異なっているのは、グレードに差を設けているためだろうか。

2階客室の内部はちょっと変わっている。何の目的があってかわからないが、1階と2階の客室はウォールベッドを採用している。ベッドサイズは110×190センチで、マットレスの厚さは12センチで硬い。デスクユニットとベッドと窓の間にあり、21型のブラウン管テレビが載っている。

窓際にはアームチェアとテーブルがあるが、それでもまだ十分なスペースが余って、ガランとした印象。クローゼットにはスリッパが4セット用意されているので、空いているスペースに複数のエキストラベッドを入れて、4人での利用を可能にしているのかもしれない。

冷蔵庫にはいくつかの飲物が用意されており、ミネラルウォーターが252円で、ビールは450円。自動販売機のペットボトルは180円で販売されている。17時半から21時半までの間は、ルームサービスも営業しており、ハンバーグ2,541円、クラブハウスサンドイッチ2,310円など、標準的な値段設定になっている。

客室の天井高は240センチと低いが、梁がそれほど目立たないのが救い。室内の家具は古いものがそのまま使われているが、壁紙やカーペットは最近張り替えられえたらしく、まだきれいだった。

客室のバスルームは145×230のユニット。以前利用した部屋は真っ青なベイシンやバスタブが印象的だったが、こちらはオーソドックスなデザインだ。カランはサーモスタット付きで、湯量をあらかじめ決めれば、自動で給湯が停止するタイプを使っている。アメニティは東急ホテル共通のブランドで揃えているが、シャンプーとコンディショナーはボトルではなくポーションのもの。タオルは3サイズが2枚ずつ揃う他、大浴場用にオレンジの手ぬぐいが2枚用意されている。

大浴場は岩風呂とヒノキ風呂があり、営業時間は14:00〜01:00、05:00〜11:00となっている。男女は入れ替わる仕組みだ。いずれも1階だが、岩風呂が新館寄りで、ヒノキ風呂が本館寄りにあって、岩風呂はちょうど新館のコーナールームの下に位置している。岩風呂にはサウナは無く、脱衣所も狭めだが、ヒノキ風呂にはサウナが付いている。

夜のレストランは和食、洋食とも空いているようだったが、朝ごはんはそこそこの混雑を見せていた。ブッフェの朝食には伊豆らしく干物などもあるが、今ひとつ品揃えが充実しているとは感じられなかった。

入り江に向かう高台に位置するこのホテルは、豊かな自然に囲まれている。ある意味、いかにも伊豆らしい雰囲気である。そんな環境のためか、様々な生き物が棲息しているらしく、対策が必要なものもいれば、集客に一役買っているものもいるようだ。

まずは昆虫。まどを開け放てば、知らず知らずのうちにたくさんの昆虫が部屋に飛び込んでくる。それが就寝中に聴覚を刺激したり、場合によっては人を刺すかもしれないということで、クローゼットには強烈なフマキラーが用意されている。もっと大型なのはイノシシ。これは一歩間違うと客も従業員も大怪我をするかもしれない。ロビーからガーデンへの出入り口には「イノシシ注意」の張り紙をして、利用客に注意を促していた。

そして、ロビーの観光情報の掲示を見ると、下の入り江に、11月中旬から十数羽のカルガモが居ついて、人々に愛嬌を振りまいているのだとか。実際に入り江まで降りてみたら、そのカルガモグループにお目にかかることが出来た。

それ以外には、特段話題がなく、レジャーも乏しい季節なので、読書をしたり、気の置けない人とのおしゃべりを楽しむなど、自分たちなりの楽しみ方を持ってこないと、退屈してしまうかもしれない。

 
廃止目前のブルートレインがとまっている東京駅 改良されたスーパービュー踊り子の展望席 展望席からの眺め

ウォールベッド 寝具をめくると・・・ サッパリとした室内

装飾は最小限 窓際にあるシッティングエリア デスクユニット

冷蔵庫 入口脇のクローゼット 金庫とハンガーとフマキラー

バルコニーからわずかに海が見える 反対側は山 ウェルカムお菓子

タイル張りのバスルーム 壁と同系色のバスタブ サーモスタット付きカラン

アメニティ イノシシには会えなかったが・・・ オブジェ

フロントカウンター前 階段 ロビー

ガーデンから見る本館 新館を見上げる シーズンオフのプール

伊豆らしい木々 ガーデンから見る海 入り江までおりてみた

波は穏やか 冬の海もなかなかいい雰囲気 冬でも太陽は眩しい

温泉浴場 桧の屋外浴場 屋外浴場から見る景色

 下田東急ホテル(公式サイト)
 以前のレビューはこちら→ 040619


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