ハイアット リージェンシー 京都 Deluxe Corner Room
Hyatt Regency Kyoto
2009.04.20(月)
京都市東山区
楽-4

ロビーにある装飾
 
安定したサービス体制 5か月前に訪れた時には、ラグジュアリーホテルらしい見事な連携サービスが印象に残った。だが、ホテルのサービスというものは、常に安定してというわけには、なかなかいかないのが現状である。

また、一流ホテルがそれ以外のクラスのホテルより常時優れているわけではなく、時には猿も木から落ちるし、三流ホテルでも宝くじに当たるようなまぐれがある。したがって、前回の印象が最高だったからといって、このホテルを一流だとみなすことはできない。たまたま「当たり」だったのか、あるいは安定的に優れているのか、それは自ら繰り返し確かめる以外に知るすべはない。

その点、このホテルは、今回で3回目の利用だが、一度たりとも期待を裏切ったことがなく、高いサービスレベルを保ち続けていると見てよさそうだ。まだすべての施設を利用したわけではなく、限られたスタッフにしか接していないので、この先、どんな不快な出来事に遭遇するとも限らない。日ごろの優れたサービスに対して信頼を置けば置くほど、それが崩れた時の衝撃もまた大きいだろう。

ここのように特に問題を起こさないホテルでは、苦情や不満に対していかなる解決を見せるかを体験する機会がない。ホテルの実力が一番顕著に表れるのは問題が生じた時の対処法であるから、そうした意味では、まだこのホテルの実力は測りかねているところだ。

今回もチェックインはパーフェクトだった。メインエントランスでマネジャーが出迎え、立ち止まることなくその足で直接客室へ案内され、サインだけで手続きが完了した。サービス中は、客に対してあまり積極的に話しかけるようなことはせず、むしろ一歩幅広い距離感を心がけている印象がある。

意気込んで接客している風はなく、誰もが自然体に感じられるのだが、実のところ自然体が様になるためには、生まれつきの才能、もしくは人間としての洗練度が欠かせないので、経験の浅い者が安易に模倣すれば、とんだ反感を買うことになるだろう。

ともあれチェックインは華麗にクリアした。次は用意された部屋を吟味してみる。今回はデラックスコーナールームがアサインされた。同カテゴリーには部屋の形状やロケーションが異なるタイプがいくつかあるが、メインのエレベータから近く、リビングとベッドルームが分かれたスイートタイプになった。

面積は約60平米弱。扉を入るとホワイエがあり、正面が窓になっていて、つぼの載ったコンソールが置いてある。ホワイエを境に、右側がリビング、左側がベッドルームになっている。実はリビングルームは、箱としてはレギュラータイプのゲストルームと同等であり、ソファとテレビキャビネットを除いては、設置された家具にも共通点が多い。ソファの代わりにベッドを置けば、ゲストルームと見紛うばかりだろう。

一方のベッドルームは、コンパクトな空間に2台のベッドと、テレビキャビネット、収納家具を置いただけのシンプルな設えで、ふたつ目のトイレを付帯してる。メインのバスルームはというと、ゲストルームと同等の設備がリビング側に設けられている。

その点を考えても、本来ならば、リビングとベッドルームが逆になった方がよかったのかもしれない。だが、仮に逆にした場合、ベッドルームの方が採光に優れ、リビングがなんとなく陰気になるおそれもある。なんとも、こう、ピタッとスッキリしない部屋だ。あちらをたてればこちらがたたずで、改装時にはかなり頭を悩ませたことだろう。

そんなわけで、部屋で過ごしていても、どうもしっくりこないというか、無理があるという印象がぬぐえなかったが、それさえ気にしなければ、広々として心地よい部屋である。

一層の解放感を得たいと思い、4面ある窓のブラインドをひとつずつ引き上げていたら、そのうちひとつが壊れてしまった。どうもネジが緩んでいたらしく、部品が崩れて落ちてきたのだが、すぐさま客室係を呼んで修繕してもらうことができた。

インテリアは明るい木目とアイボリーに近い淡い色のカーペットなどで、部分的に汚れが気になるところがあった。また、タオル類が老朽化している上に、ベッドリネンとともに、なんとなく臭ったこともマイナスポイントとなった。

夕食は館内のレストランを利用するつもりでいたが、どうしても騒々しいBGMに耐えられそうもなく、中止。簡単にルームサービスで済ませることにして、ディレクトリーと一体になったメニューをめくってみた。品数はさほど多くなく、定番のインターナショナルライトミールとグリル料理が並んでいる。後のページには4種類のセットメニューや幾つかの日本料理もある。だが、4種類のうち、ステーキのセットだけは、なぜか含まれる料理の単品価格を加算した方が安い。

結局、お決まりのバーガーと、前回注文して気に入った濃厚なパンナコッタを頼んだ。バーガーはビッグサイズで、添えられたバーベキューソースが美味しかった。

チェックアウトも上品で丁寧。車が見えなくなるまで見送ってくれた。

 
部屋の入口正面 入口ホワイエからリビングを見る リビングのソファ

ソファからデスクを見る リビングのテレビ ウェルカムアメニティ

折り戸のクローゼット リビングからベッドルーム方向を見る ベッドルームからリビング方向を見る

ベッドルーム ベッドルーム ベッドルーム

ベッドルーム ベッドルームの2ndトイレ ベッドルームの窓からの眺め

バスルーム ベイシン バスルームのトイレ

洗い場付きバスルーム 壁の一部はすりガラス バスタブは小さいが深い

ルームサービスのバーガー 「グリル」店内 ロビー

 ハイアット リージェンシー 京都(公式サイト)
 以前のレビューはこちら→ 060911 081208


公開中リスト | 1992 | 1993 | 1994 | 1995 | 1996 | 1997 | 1998 | 1999 | 2000 | 2001 | 2002 | 2003 | 2004 | 2005 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 |
| ホテル別リスト | レストラン別リスト | 「楽5」「喜5」ベストコレクション |