YKsonic Web | home | concert | kidoairaku>2010 | blog | gallery | profile | contact |

渋谷エクセルホテル東急 Single Room  
Shibuya Excel Hotel Tokyu 2010.05.02(日)
東京都渋谷区 哀-2

夕景

ARCHIVES

1992
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
ホテル別リスト
レストラン別リスト
「楽5」「喜5」ベストコレクション
グルメ2010
グルメ2011

コンクリートのカオス


東京はグレーに見えた。沖縄の太陽に慣れた目には不思議なことではないが、息を呑むような美しい夕暮れでさえ、色彩に欠けるかのようだった。南の島の余韻を失いたくはないが、早く大都会に馴染まなければ。

コンクリートのカオスとも呼ぶべき渋谷に戻り、駅上のホテルにチェックインした。夕方のフロントカウンターは到着した客で賑わっていたが、対応する係はふたりだけ。これはきっと長く待たされるのではないか。

そう思ったのも束の間。ふたりの係は愛想こそまったくないが、てきぱきとこなし、客は次々とさばかれていく。ここはビジネスホテルだ。だらだらと待たされるくらいなら、愛想なしくらいどうってことない。

向かった部屋は12階。このホテルでは低層の部類に入る。その最もグレードの低い部屋に通された。当然である。予約した最も安いレートは、このホテルのいつもに比べたら、ずいぶんとお買い得だったのだから。アップグレード券も持っていたが、面倒なので使わなかった。

部屋に入った時、ちょうど最後の陽が部屋に差し込んでいた。色気のないさっぱりとした部屋に、いきなり女神が降臨したのかと見紛う光景だった。召される前に何を悔いあらためるべきかと考える間もなく、落陽した。

シングルルーム全景

するとまた、コンクリートとぴったりとマッチする、グレーの打ち沈んだ小さな空間へと戻った。シングルルームの面積は20平米。これは多くのビジネスホテルの中では、広い部類だろう。実際、ひとりでわずかな時間を過ごすには不足のない空間だ。

ベッド

ベッドは120センチ。せっかく床にゆとりがあるというのに、ベッドはぴったりと壁に寄せられている。マットレスはよくないが、寝具は白いデュベカバーにグレーのスローケットという仕上げに変わっている。

ベッド

ベッドボードは、まるでベッドを2台置くことを想定して設計されたように見える。だが、ここに2台のベッドを入れるのは、不可能でないにしても現実的ではない。あるいは、ツインルーム用と同一の規格にすることで、コストダウンが図られたのだろうか。いずれにせよ、不要なものを露出させたルームデザインというのは、見栄えが悪い。

ベッド脇からデスク側を見る

デスクユニットとテレビキャビネットは、柱の間にあるわずかなスペースに肩を寄せ合って並んでいる。こちらもグレー系のトーンでまとめられている。

デスクとテレビ

液晶テレビの下には冷蔵庫と引き出し型ラックがある。湯沸かしポットやマグカップなどもここに収納されている。金庫はナイトテーブルの下にある。

デスク

デスクトップにはプリンスホテル並みに、あれこれとチラシ類が置いてあってやかましい。ホテルがちょうど開業10周年にあたるため、それを記念したプロモーションが盛んな様子。あれからもう10年も経つのかと、別の意味でゾッとする瞬間だった。それはそうと、せっかくのプロモーションの案内が、前月分のままでは効果なしだと思うが。

観葉植物やアクセサリートレーなどがあるのは好ましく感じた。デスクの照明はスタンド。この照明のON/OFFはベッドサイドのコントローラでも可能。それは便利なのだが、デスクにあるコンセントも、バスルームにあるコンセントも、それぞれの照明をオフにすると、一緒にオフになってしまう。これでは照明点灯時にしか充電ができず、とても不便だった。

窓際の椅子

窓際にはアームチェアと丸いデスクが置かれている。シングルルームでもこうしたくつろぎの場が設けられているのは結構。しかし、床にガムが落ちているなど、明らかに見落としと思われる清掃の不備はいただけない。

窓からの眺め

窓からの眺めはいかにも渋谷的だ。この部屋から駅前交差点は見えないが、109前の交差点がよく見える。昼夜を問わず人がひっきりなしに行き交う街は、活気というよりも混乱をイメージさせる。遠くに見える新宿の摩天楼は、まるで栄華の象徴のようだ。

バスルーム

バスルームはタイル張りのユニットで140×200センチの広さ。タオルがセットされていなかったので、ディレクトリーに従ってフロントに電話するのだが、いつまで経っても応答がない。3分ほど鳴らしたところで「フロントです」と無愛想に出た。

文句を言う気にもなれず、タオルを持ってくるように頼んだ。やがて現れた若いスタッフも、面倒なことを頼まれたと言わんばかりの表情でタオルを差し出した。まだナハテラスの余韻が残っているので、こんなホテルの対応など、どうでもよかった。

バスルーム

ひとつだけ耐え難かったのは、トイレの水の臭いこと。中水を活用しているのだろうが、それにしてもひどすぎる。クローゼットに消臭スプレーを置くよりは、トイレ用の消臭剤が必要だ。

朝食は最上階にある日本料理「旬彩」を利用した。爽やかな雰囲気と見事な眺め、そして膳の内容もなかなかだった。ブッフェコーナーにはコーヒーやフルーツ、ヨーグルトなどがあり、待ち時間や食後にちょうどいい。

 ▲このページの先頭へ  

OFFICIAL WEBSITE

渋谷エクセルホテル東急

このホテルに関する過去のレビュー

000413 010324 050104 060205 070101 090706