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ラグジュアリーホテルらしさ

前回訪ねた時は、正面玄関でフルネームで名前をと尋ねられ不快に思ったが、この度はまったく違う印象だった。車から降りるなり「お帰りなさいませ」と声を掛けられ、名前を名乗る必要がなかった。どちらかというと、今回の方がパークハイアットのサービスとしてふさわしく感じる。

その足で客室まで案内され、サインだけでチェックインが済んだ。予約はパークデラックスルームで入れてあったが、「前回、騒音の件でご迷惑をお掛けしたので」と、スイートを用意された。

それを受け、返礼代わりを兼ねて、滞在中の食事をすべて館内ですることにし、レストランを予約。出向いた店でもたいへん丁寧で心地よいサービスを受けることができた。

用意されたパークスイートは42階から51階まで縦一列に10室並ぶ「01」番のタイプ。そのうち45階より下はベッドルームに窓がなく、リビングとベッドルームを仕切る扉もない。一方、46階から上はベッドルームの窓と仕切り扉を持っている。

今回はちょうど境にあたる46階だったので、ベッドルームの窓からは、広いルーフトップが見えた。そこに天空のテラスを作ったら面白いだろうにと思ったが、日本では実現しない発想だろう。

客室内の造りは、前回のパークスイートとさほど大きな違いはなく、リビングルームに関してはほとんど同等である。最大の違いは窓の形状だが、まず気になることもない。

二方向に開けた窓からは、日中、たっぷりと陽が差し込む。東向きなので、特に午前中が明るく、夜明け前後の風景は息をのむ美しさだ。

東側は、新宿駅の向こうに東京都心の風景を望める。高層ビルの先には東京湾の輝きがのぞき、そのさらに先に目をやれば、千葉の山々が見える。建設中の東京スカイツリーも目の前にあるかのようだ。

ガラストップのダイニングテーブルは4人掛け。これはワークデスクも兼ねている。ルームサービスを注文すると、このテーブルに料理を移すかどうか尋ねられる。テーブルでの食事を希望すれば、ランチョンマットを敷いて準備してくれるが、テーブルクロスを敷いたワゴンの方に、イスを移動して食べる方が楽でいい。

テーブルの脇にはサイドボードがあり、ディレクトリーやルームサービスメニュー、ステーショナリーなどはここに用意されている。LANの接続口もここだ。

開業以来変わらないデザインのソファは、見た目以上に座り心地がいい。添えられた大理石トップの丸テーブルともよく調和している。

ベッドルームは落ち着いたデザイン。キングベッドタイプにある巨大行燈はここにはなく、スッキリした印象だ。リビングとベッドルームの仕切り戸を閉じれば、ベッドルームだけを遮光することができる。

ベッドルームにも窓があるため、窓のないタイプには設置されているドレッシングカウンターがない。また、テレビは、大きなボードではなく、テレビ台に載っている。

仕切りの各扉は、それぞれミラー張りになっている。扉自体は重いのかもしれないが、指一本で軽々とスライドする設計になっている。

バスルームにも、バスタブ脇に窓が設置されている。外はルーフトップだが、目隠しスリットが設けられている。これは覘かれないようにではなく、覘かせないためのものと思われる。

ベイシンはダブル。スイート仕様の浴室金具やハロゲンのスポットライトによりムードある空間に仕上がっている。中央の額も効果的だ。

ベイシンの背後には、磨りガラスのスイングドアで仕切られたトイレがある。トイレの脇には、バスローブが下がっている。

バスタブはロングサイズ。その分深さが控え目だが、体を伸ばした状態で、ゆっくりと湯に浸かることができる。身長が高くない人は、より浅目に湯を張るとちょうどいい。

シャワーブース内は、天然石とミラーの世界。空間がどこまでも広く感じられる。こちらも天井からのスポットライトが効果的だ。

浴室金具もすべて鏡面仕上げ。固定シャワー、ハンドシャワーともに勢いがあり、とても心地よい。タオルやバスアメニティも十分に揃っている。

バスルームの一角にはドレッシングカウンター、ウォークインクローゼット、金庫の入ったキャビネットがあり、それらもすべてがインテリアの一部をなすようデザインされている。

朝食はルームサービスで。指定した時間きっかりに届けられる。5種類のブレッドが入ったバスケット、好みの卵料理、フレッシュヨーグルト、ジュース、コーヒーという内容。シンプルながら、充実した印象が感じられる。

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パーク ハイアット 東京

このホテルに関する過去のレビュー

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