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宇部全日空ホテル Premium Twin Room

 
ANA Hotel Ube 2010.12.18(土)
山口県宇部市 楽-2

ロビーラウンジのシャンデリア

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ANAらしからぬANAホテル


宇部といえば宇部興産、小野田といえば小野田セメントと、ここには企業と密接な関係にある町が隣り合っている。宇部には山口の玄関になっている空港があり、宇部全日空ホテルは空港から車で10分ほどの立地だ。

1983年11月1日に開業した宇部全日空ホテルは、村野藤吾氏設計の宇部興産ビルの一角をなし、館内にも村野藤吾氏の意匠がちりばめられている。この設計が、村野藤吾生前最後の完成作品である。

建物はL字型の高層棟とそのL地に囲まれた低層棟から成り、高層棟の片側がホテル客室、もう片側がオフィスに使われている。客室数は140室と少ないが、1,200人を収容するという国際会議場を併せ持つ。

外観

正面玄関は低層棟と高層棟の接続部分にあり、低層棟の地上部分は現在駐車場になっているが、開業当時は噴水が設けられていたという。車寄せが狭く車への乗降に時間を要することがある他、駐車場もよく満車になるようだ。

ロビー

正面玄関を入るとホテルロビーがあり、左右に長い通路のような造りになっている。そこに面していくつかのショップや、宴会場へと通じるエスカレータなどがある。

吹き抜けに面した廊下の手すりとユニークなレリーフ

ロビーの片側は2層吹き抜けになっており、床から天井までの大きな窓と小ぶりのシャンデリアが連なっているのが印象的。その部分はコーヒーショップやロビーラウンジ、チャペル風のセレモニー空間が設けられている。雰囲気は徐々にANA的になりつつあるが、やはり村野藤吾意匠のインパクトの方が強く、現在はややバランスに欠く状態だ。

フロントカウンターは正面玄関を入って左すぐのところ。ロビーの空間に対して、小ぢんまりと感じられる。夜遅くに到着した時には、若い男性の係がふたり立っていた。あまり器用には感じないが、印象が悪いわけではない。

エレベータはフロントのすぐ脇。2基しかないが、さほど待たされることはなかった。左右で大きさが異なるのが面白い。

客室は6階から14階までにあり、6階から10階までがスタンダード、11階から13階までがプレミアム、14階がスイートなどのスペシャルという区分けになっている。

今回利用したのはプレミアムフロアにある30平米のツインルーム。興味深いのは、同じカテゴリーかつ同じ広さの部屋でも、ツインとダブルで3,500円の料金差があること。ダブルの方が高い。

プレミアムフロアの客室は、モダンで都会的な雰囲気に改装されており、村野藤吾オリジナルデザインの名残りは、バスルームなどごく一部に残すのみとなった。

ツインルーム

客室内のレイアウトはごく一般的なもの。枠のないシンプルな天井や、スリット状の窓とその窓台に設けられた空調吹き出し口が印象的。カラースキームは彩度を抑えた中にも温かみが感じられる。

ベッド

ベッドは120センチ幅が2台並ぶ。白いデュベカバー仕上げだが、いささか乱雑な気がする。スローケットの位置や、デュベのシワのばしなど、あと10秒余計に掛ければ、端整な印象を残せたはずだ。

窓際のソファから室内を見る

壁紙はベッドボード側と、それ以外とで色を変えている。デスク側には装飾がなく、ちょっと物足りない。シンプルというより殺風景だ。

デスクユニット

ライティングデスクは冷蔵庫棚を併設したユニット式。脇には小ぶりのバゲージ台を備えている。デスクトップは広くていいが、腹が立つのは照明。作業時、ちょうど目線の高さに照明器具があるので、手元を照らすというより、眩しくて仕方がない。かといって、消灯するとたちまち暗くなる。これは企画倒れだ。

窓際のシッティングスペース

窓際には大きめのテーブルを挟んで、ふたつのどっしりしたアームチェアが置かれている。デスクが眩しすぎても、ここならダウンライトの程よい明かりがあり、ちょっとした書き仕事ならむしろ捗る感じだ。イスの座り心地もいい。

バスルーム

バスルームはいかにも村野藤吾。新高輪プリンスホテルのものに、配置や雰囲気がよく似ている。居室とは対照的に、こちらはほとんど改装せずに使っているようだ。ベイシン前にあるミラーは大きくて便利。バスルーム内は全体が明るい。

バスタブ

バスタブは二方向が開いており、シャワーカーテンをぐるりと引いて使う。このデザインにより、格段の開放感が得られる。

バスアメニティには3種類の入浴剤もあり、比較的充実した印象。タオルも新しいものが多かったからか、ふかふかの肌触りだった。

バスアメニティ

翌朝、窓から外を眺めると、工場地帯の脇に海が見えた。煙突以外に高い建物はなく、思いのほか遠くまで見渡せる。早朝出発のため朝食もなし。単に眠るだけの滞在だったが、山口県のシティホテルとしては最も居心地のよいホテルのひとつだと感じた。

窓からの眺め

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OFFICIAL WEBSITE

ANAクラウンプラザホテル宇部
(2011.12.01リブランド)

このホテルに関する過去のレビュー

初登場のため、過去のレビューはありません。