郷土料理 光琳 at 熊本

明日のコンサートのため、熊本にやってきました。
暖かいのですが、どんより曇っています。
熊本空港に降り立つのは、数年前、タロウの飼い主をしている叔母と、黒川温泉を訪ねた時以来です。

空港から市内へのリムジンバスでは、スザンヌさんの声で車内アナウンスが入り、観光案内のパンフレットにもスザンヌさんの姿があって、立派に熊本県宣伝部長のお役目を果たしているようです。

何かと話題の熊本城を横目に、滞在先のホテルに到着。
ホテルでは地元国会議員を囲む集まりがあり、そこに要人が出席するため、ホテル内だけでなく周辺地域にまで物々しい警備がされていました。

その要人が、私の部屋と同じフロアを控室として使っていたため、廊下やエレベータホールにも私服警察官が張り付いていて、そこを通る度に警戒されます。

守る方も守られる方も、大変ですね。自由きままに振舞えるって、本当に気分がいいものですし、改めてありがたいと思いました。

ちょっと用事があって、熊本駅へ。
熊本は通町という駅から離れたところが栄えていて、駅は今も昔も町の中心ではなく、各地へのゲートウェーのようです。

来年春の九州新幹線開通に向け、駅構内も駅前も工事の真っ最中。
今はちょっとレトロな雰囲気の駅舎がありますが、これは将来、どうなるんでしょう。

それにしても、この熊本駅と駅前の雰囲気、どこかに似ています。記憶をたどったら・・・思い出しました。蘇州駅です。

新幹線の敷設工事中であること、駅舎の形状が似ていること、駅前広場が雑然としていること、近くに川が流れていること、中心街から離れた場所に駅があることなど、共通点がたくさんあります。

夕食は、せっかくなので熊本の郷土料理を楽しみたいと思いました。でも、ひとりで町中にある店に飛び込むのは気がひけます。
どうしようかと思っていると、ホテル内に郷土料理店を発見。これは好都合と、すぐに予約しました。

ホテル内の日本料理店は珍しくありませんが、郷土料理を前面に出している店はあまり見かけません。
店先の雰囲気もほんのりやわらかく温かく、なかなか心地よさそうです。

店内はテーブル席、カウンター席、個室に分かれており、ひとりなのでカウンターでいいと思っていましたが、広いテーブル席が用意されていました。

メニューを見ると、一般的な季節懐石2種と、郷土懐石3種、その他一品料理があります。
ぜひ郷土料理をと思っていましたが、苦手な食材が多く断念。結局、ありきたりな季節懐石に落ち着きました。

先付けから始まり、刺身、焼き八寸と続いた後、もっとも苦手なタケノコ攻撃が2品続き、次いで苦手なフグの白子の茶わん蒸しでとどめをさされました。

最近は、注文の際に苦手な食材やアレルギーについて尋ねられることが多くなりましたが、ここでは聞かれませんでした。
進んで申告すべきだったかもしれませんが、聞かれないということは、はなから対応する用意がないとも考えられます。

3品に手を付けられずションボリしているところに、炙り馬肉の寿司と山椒の効いた味噌汁が運ばれてきました。
火が通っていれば馬肉も大丈夫。ここにきて熊本ならではの料理にありつけ、それだけで大満足でした。

やはり、ホテル内レストランは、いい意味でも悪い意味でもオーソドックスです。
驚きに満ちた食事を求めるなら、巷で評判の店に出かけるに限りますね。

さあ、いよいよ明日は熊本でのコンサートです。とても楽しみです。