2018東京リサイタル

今年の東京リサイタルが終わりました。ご来場の皆さま、そして遠方よりエールを送ってくださった皆さまに、心より感謝いたします。

開演とともに舞台に進み出ると、客席を埋め尽くす大勢のお客様に迎えられました。いつも応援してくれるファンの皆さま、古くからの友人、新しい友人、遠くから来てくれた友人、音楽の仲間たち、そして私の家族。大切な人たちの顔を見たら、それまでの不安や緊張は、どこかへ吹き飛びました。あとは大好きな音楽を心置きなく弾きまくるだけ。すべての苦悩と忍耐が、歓びに変わる瞬間でした。

今回は、舞台もシンプルに。立派な音響設備や照明はたいへん魅力的ですが、あえてそうした演出に頼らず、丸裸で挑んだステージ。東京文化会館の個性的な空間美の中、名曲の数々は美しく響き渡ったように思います。

第1部は独奏を4曲。迷いなく弾き切った後に押し寄せる高らかな拍手の心地よさといったら。本当に幸せでした。

そして、第2部ではサイ・イエングアンさんをお迎えし、8作品を歌っていただきました。サイさんが最初の1曲を終えた時の拍手は、今も耳に残っています。第1部のそれも盛大でしたが、その5割増し、いや2倍の拍手。ああ、お客様がこんなに熱狂的に喜んでくださっている。それがもう嬉しくて嬉しくて。

サイさんとの共演そのものも、本当に気持ちがよかったです。本番にしか現れない駆け引きやスリル。そして思わず笑いを誘うマシンガントークも健在。この空気感は本当に久しぶり。長い長い旅の後に、古い友人と再会した時のような感覚でした。この満ち足りた気持ちは、お客様にも伝わり、染み渡ったことでしょう。素晴らしい時間を共有していただき、ありがとうございました。

また、今回は元弟子やスタッフの皆さん、仲間たちが実に効果的にサポートしてくれました。おかげで音楽に集中できましたし、支えられているという実感が、ステージへ向かう姿勢に自信を足してくれました。

こうして仲間やお客様と楽しく過ごした演奏会が終わり、またひとりの部屋へ。舞踏会から駆け戻ったシンデレラのような現実感です。明日は第九とピアノ協奏曲のために加古川へ。これから衣装の手入れや書類の整理をし終えたら、しばしの休息を取るようにします。

来年は3月に、また東京文化会館でリサイタルの予定です。どうぞご期待ください!

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