ハノイの街角から

ベトナムの首都ハノイに来ています。叔母を連れての旅なので、観光の王道をたどるのみですが、その合間に覗き見るハノイの素顔を探しながら歩きます。

初日は夜遅くにハノイ・ノイバイ空港着。ホテルへ向かう車中から見るハノイの街は、不気味なほどに静まり返っていました。歩行人ゼロ。建ち並ぶ家屋も、灯りが消えて誰も住んでいないかに見えます。

でも、翌朝には凄まじい活気。あいにくの曇り空ですが、シンボルの笠を頭に街を歩く人、おびただしいバイクの流れ、その脇でののんびりと食事をするハノイの若者など、興味深い風景が続きます。

長距離列車の軌道脇にも店や家が迫ります。警笛が鳴り始めてからしばらくの後、二度と接点のないであろう人たちを乗せて、長い列車がゆっくりと通り過ぎました。

街には上野の不忍池ほどの小さな池がいくつかあり、その周囲は市民の憩いの場になっています。止まらない交通の流れと、静止画のような公園。ここはハイダイナミックレンジの歴史都市です。