表現の探究

外出なしの一日。稽古中の作品が、弾く練習から表現の域に入って来たことで、1ページごとに余計に時間を要するようになりました。早朝にカルメンを弾き始めて、一通り終わったのが12時間後。安心して弾けるようになるには、あと1年くらい没頭したいところです。

昨日のリハーサルで音楽の流れが把握できたのは、大きな収穫でした。イメージが一気に膨らみ、どう弾くべきかがはっきりとわかったので、自分の演奏に次々と色をつけていく段階に入っています。

これまで指先で弾いていたものが、体全体を使っての表現になって来たので、体力や気力の消耗も早くなりました。2倍疲れるけれど、4倍楽しいという感じでしょうか。

夢中というより必死という方が現実に近い今日この頃。人生も後半戦だというのに、まだ10代の若者のようなことを繰り返さなければならいのは、少々しんどくもあります。でも、つべこべ言っていられません。これからコンチェルトの稽古に入ります。