CASSIA at Capella Singapore

シンガポール滞在の後半は、まるごとリゾートアイランド「セントーサ島」に宿を移しました。カペラシンガポールは、いくつものホテルが軒を連ねるセントーサで、ひときわハイセンスなラグジュアリーリゾートです。

前回シンガポールを訪れた時に、このホテルでサンデーブランチを楽しみました。その印象が素晴らしく、次の機会にはぜひ泊まってみようと思っていたのです。

想像以上の心地よさに、すべての予定をキャンセルしてホテル内でのんびり過ごすことにしたほど。ここには私がリゾートに求めるものすべてがあります。

十分に広くて快適な客室。心を揺さぶる眺め。程よい距離感を保ちながらも、頼りになるサービス。そしてなにより、静寂が保たれていること。

高速インターネット、24時間利用可能な充実したジム、気兼ねなく泳げるプール、手ごろで旨いダイニングなどなど。ここはすべてを満たしてくれるホテルです。

ホテル内にはふたつのダイニングがあります。ひとつは前回サンデーブランチをしたプールサイドの「KNOLLS」。もうひとつが19世紀に建てられたタナメラにある広東料理「CASSIA」です。

今回利用したのはランチ。ホテル内ではほとんど人と出会うこともないので、店も空いているだろうと思いきや、満席。しかも、ダイニングホールは飲茶店のような活気と賑わいでした。

ホールには席がなく、テラスならOKとのことで入店。テラスは静かで落ち着いていますが、さすがに暑いので覚悟が必要です。

暑いというのに、そこへ拍車を掛けるようにして、ヴィンテージのプーアール茶を注文。一口すすることに汗が吹き出します。

料理はアラカルトが中心ですが、エクスクルーシブメニューとして、3,500円程度から3種類のコースが用意されています。

そのうち、4,000円程度のものを選びました。まずはアミューズ。一緒に特製のチリソースもテーブルに。

そして前菜取り合わせ。チキンのグリーンジンジャー添え、野菜点心、チャーシュー。

帆立貝のスープは、旨みが効いてとても上品な味わい。今日のメニューでは特にこれが気に入りました。

車エビのグリルは、チーズなどを使ってコンチネンタル料理を思わせる仕上がりです。

炒飯はさすがに上手。パラパラと軽やかで、味はしっかりしています。しかも熱々。

デザートは洋ナシのシロップ煮。ちょっとスパイシーな甘さです。レンゲでは食べにくそうにしていると、係がそっとナイフとフォークを添えてくれました。サービスはさっぱりしているようでいて、よく見ているなと感心しました。

気が付くと店内のお客もいなくなり、カペラらしい静かな時間の流れに戻りました。食後は宿泊客専用ライブラリーラウンジに席を移して紅茶を。100年くらい昔にタイムスリップしたような気分です。