ラパレットプレミアサロンコンサート

中央林間にある隠れ家レストラン「ラパレット」。このブログにも、喜怒哀楽にも何度となく登場した私のお気に入りです。ここで演奏会をさせてもらうようになって、もう19年。エレクトーンも私の演奏もお客様も変わりましたが、ここではいつも変わらない温もりと美味しい料理が待っています。

すっかり慣れたもので、お店との打ち合わせは一切なし。当日は「おはよう、よろしくね」と、まるで昨日も一緒に働いたかのような軽やかな挨拶をして一日がスタートします。

でも、それぞれがすべきことに追われる朝の時間。1年ぶりの募る話に花を咲かせている場合ではありません。厨房は料理に、ダイニングではテーブルセッティングに、そして私は楽器準備やリハーサルに大忙し。

あっという間にお客様を迎える時間。顔馴染みのお客様ばかりではありませんが、ラパレットではアットホームな雰囲気を大切にしたいので、私も控室に隠れたりせず、お客様を出迎えたり、テーブルで雑談に加わったりと、リラックスして過ごします。

でも、お食事のお邪魔は出来ませんので、テーブルにご馳走が運ばれてくる頃は、控室へと引っ込みます。それから演奏まで約1時間半。早く弾きたくてうずうずしながら待つこの時間はあまり好きではありません。

そして待ちに待った演奏タイム。お客様も食後ならではの穏やかな表情で出迎えてくれます。今回は、せんくらで新しくレパートリーになった曲などを取り入れ、ラパレットでのひとときにぴったりな優しいプログラムにしました。

演奏は10曲ほど。終演後もお客様と会話が弾みます。そしてすべてのお客様を見送ったところでティータイム。この日はリリエンベルグのザッハトルテの差し入れをみんなでいただきました。久しぶりに食べましたが、やっぱり美味しい!

それから夜の部までの間は、11月前半のコンサートラッシュに向けて、新しいレパートリーの稽古タイム。明石で倉沢大樹さんとアンサンブルする曲は、TANEちゃんにピアノを弾いてもらって合わせました。いいね、JAZZ。とても楽しいひとときでした。

夜の部は、照明効果も加わってぐっとムードある雰囲気になります。「料理ひとつ余計に作っちゃったけど、食べる?」と勧められ、いただくことに。ふだん、演奏前はまず食べませんが、お客様と同じものをいただけば、より親密な雰囲気に出来るかなと思ったのと、朝からザッハトルテだけでは、さすがに空腹感があったので。

食べてみて、料理がますます冴えていることに気付きました。気取っていないし、驚かせるような演出もありませんが、ふつうにとても美味しいという奥ゆかしさにむしろそそられます。

そして演奏タイム。やっぱり演奏は夜の方が圧倒的にいいんです。プログラムは昼と同じですし、特に気分が違うということもないのですが、いつも必ず夜の演奏が勝ちます。

今回もまた、とても楽しい一日でした。次回は2015年の春に計画中です。段々と遠方からのお客様が増えて来ました。まさに旅してご参加いただくのもいいかと思います!