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2003年10月8日

東京第一ホテル錦 Standard Twin Room
楽-2 プチゴージャス
ロビーの一角
このホテルは名称からして、バリバリのビジネスホテルを連想させるが、実際はかなりデコレーションに気合が入っており、見ようによってはプチゴージャズなコミュニティホテルのようでもある。名古屋にはこのようなシティホテルにはなりきれない中堅ホテルが少なくない。大規模ホテルにはできない人間味あふれるフレンドリーなサービススタイルと、小回りのきく便利さをしっかりと確立すれば、独自の地位と定評を獲得できるように思うが、現状では中途半端さが先に来てしまい、都市型国際ホテルの陰に潜んでしまっているかのようだ。

特に第一ホテルチェーンは、バブルの勢いで意味不明の豪華ホテルを多数こしらえてしまった。そんなノウハウも実力もないのに、立派な建物を建ててしまったのだ。それに相応しいサービスを維持することも、館内の状態を保つこともできずに、各ホテルは荒れた古城のようになりつつある。せめてもう少し勉強熱心で謙虚であったなら、もっと違った今日があったのかもしれない。

このホテルは大きな通りに面していて、地下鉄の駅からも近く、近隣には主要な施設も多いことから、立地条件には恵まれている方だ。ただ車寄せがなく、敷地も広くないので、ホテル設備にも限りがある。であればもっとビジネスユースの宿泊に特化したホテルにしてもよかったのではないかと思うわけだが、館内は当時流行ったヨーロピアンスタイルで、華やかな装飾がなされており、低層階と11階には5室の宴会場も持っている。とは言っても、写真で見れば華やかでも、実際に見ると質感には乏しく、テーマパークの飾りを連想させる。

今回はツインルームのシングルユースで宿泊した。価格は手頃で、広い客室を使えるのなら満足できる料金だった。しかし、料金を考えずに客室デザインの観点から見た場合、限られたスペースにあれもこれも詰め込んだ結果、室内を歩くには物をよけて動かなくてはならず、もう少しすっきりと配置できなかったかと不満が残る。

窓の方を向いて並んだ2台のベッド、ひとつだけの肘掛け椅子、重々しいコーヒーテーブル、テレビ台を兼ねたチェストやデスクなどが処狭しと配置されている。冷蔵庫には各種ドリンク類が入り、ミニバーにはマグカップやロックグラスが用意され重宝する。バスルーム手前にはベイシン付きの独立したドレッサーを持ち、バスルーム内はタイル仕上げで、コンパクトながら足の延ばせるバスタブもあって、不自由のない設備だった。アメニティもビジネスホテルに比べると充実している。

サービスは、さほど接する機会がなかったが、悪い印象を受けることもなかった。

ワインレッドとグリーンでコーディネート 一昔前に流行ったヨーロピアンデザイン

窓が2面ある幅広の客室 デスクとシッティングスペース

マグカップやロックグラスを備えるミニバー 冷蔵庫はまずまずの品揃え

ベイシン付きのドレッサーが独立したバスルーム バスタブは足を伸ばせるサイズ

[東京第一ホテル錦]

Y.K.