駅がキライなわけ

旅をするなら飛行機より鉄道の方が旅情があって好きです。
点から点へと移動する飛行機に対して、鉄道は線を辿るので、都市と都市の間にある風景の変化を感じられるからです。
仕事の移動はもっぱら飛行機ですが、気ままな旅をする時間がもし得られれば、鉄道を選びたいと思います。

でも、駅は苦手です。これは日本国内に限っての話ですが。
もともと、多くの人々が縦横無尽に行き交う場所というのはなんだか目が廻ってしまって疲れるので、無意識のうちに避けてきました。
特に東京の駅という駅は、いつでも人が溢れ、うかうかしていたら弾き飛ばされそうですよね。
でもその間をうまくすり抜ける術は会得しました。

ただ、どうしても耐えられないのが、ホームに流れる「発車メロディー」です。
音楽とは名ばかりのひどい旋律に、品のない音色。
ものの数秒程度で、あれほど不愉快にさせるものも珍しいと思います。
こんなところにも文化崩壊のキッカケが潜んでいたりして。

それに加えて、最近の地下鉄駅ホームでは、音声付きの動画コマーシャルを放映するようになりました。
一般的なインフォメーションだけなら我慢できますが、ほしくもない情報や扇情的な宣伝が騒々しく流れているのは、ちょっと勘弁してと言いたくなります。

そんなこんなで、最近、都会の電車にあまり乗らなくなりました。
車掌さんのホイッスルの音が懐かしいです。