ようこそ先輩!コンサート in 浜松

今日は伊藤真友美さんの母校、浜松西部中学校でのコンサートでした。
題して「ようこそ先輩!コンサート」。
私は、全国各地の小中学校への訪問コンサートを経験してきましたが、私自身の母校を訪ねたことはありませんし、共演者の母校というのも初めてでした。

音楽の道を歩んでいる大先輩の演奏が、今の在校生たちにどのように響くのか、私もとても楽しみにしていたコンサートでした。

会場となる体育館に朝から入って、まずは楽器のセッティング。
バラバラの状態でハードケースに入っているステージアを組み上げるのも、もう慣れっこですので15分とかかりません。

音が体育館に響き始めると、急に空気が変化し、音楽会の会場らしい雰囲気になります。

エレクトーンの音が体育館に馴染んできたところで、発声ウォーミングアップを終えた伊藤さんとのリハーサルがスタート。
声の響き方や、バランス感覚を確かめたり、用意したプログラムの吟味をしながら進めます。
伊藤さんのこの時のフィーリングや、会場の特性を考慮して、曲目がいくつか変更になりましたが、共演者としては、そういうケースにも即座に対応できるよう準備しておくことが大切です。

コンサートは午後1時半から。
リハーサルを終えてから、ランチタイムを利用してトークの打ち合わせをしました。

今回はナビゲーター役を私がやらせていただくことになっていたので、伊藤さんの中学生時代のエピソードや、音楽に魅了されていく過程などをインタビューしながら、トークの内容を構成していきます。
伊藤さんにはできる限り安心して歌に集中してもらえるようにすることも、私の大切な役目です。

やがて在校生、4月から入学する近隣の小学6年生たち、先生方、そしてご父母の皆さま、あわせて約600名に迎えられてコンサートが始まりました。

最初は緊張気味だった生徒たちも、次第にリラックスしてくれ、ステージ上も不安やストレスなく、心地よく演奏することができました。

50分の予定時間の中で、オペラアリアを含む6曲の演奏、伊藤真友美という歌い手の人間像、子供たちに伝えたい思いなどをたっぷり詰め込んでお届けしました。

アンコールやみんなで合唱した校歌を含め、あっという間の60分でした。

子供たちの心に何か伝わったのか。
それは正直のところ、わかりません。
時間が許すなら、ひとりひとりと話しをしたかった。
悩みのひとつも聞いてやりたかった。
それは叶いませんでしたが、彼らからは割れんばかりの喝采を贈ってもらいました。
今も、胸の中で鳴り響いています。

終演後は校長室で先生方やPTA役員の方々と談笑し、校門でははつらつとした子供たちに見送られながら学校を後にしました。

東京に戻る前に、伊藤さんがとっておきのウナギをご馳走してくれると張り切っていたのですが、残念なことに定休日・・・
「セカンドチョイスの店でよければ・・・」と気遣ってくれましたが、やはりせっかく戴くなら、ベストチョイスに限ります。
今回、ウナギには振られましたが、それはまた次回があるというサインとして受け止めました。

ウナギは食べられませんでしたが、楽屋には大好きな「うなぎパイ」の差し入れが。

浜松インターの手前で、ちょっとティータイム。
「けやき」というコーヒーショップに立ち寄りましたが、なんとも懐かしい雰囲気の店でした。
昔の喫茶店そのもの。メニューも昭和40年代、50年代にタイムスリップした感じ。その中から、自家製プリンのパフェを食べました。

今日は実家で過ごすという伊藤さんとお別れし、輝く夕日を背に一路東京へとひた走りました。