軽井沢前夜

今日から軽井沢。憧れの避暑地で、ゆっくり体を癒やしながら、秋のハイシーズンに備える旅、といいたいところですが、空を見上げる猶予さえない、緊張の3日間となりそうです。

予定がびっしりなのかといえば、そんなことはなく、たいへんアバウト。ただ何があるのかわからず、こうだろうと予想しようものなら、必ず裏をかかれるという、ディザスタームービーのような展開です。

でも、これは、決して主催の崔さんがいけないわけでも抜けているわけでもなく、きちんと誠実に精一杯やってくれており、私も親しみと感謝を忘れたことはありません。

やはり、どれほど通じ合った気でいても、文化の違いは歴史の長さや血の濃さに準じるものがあり、こちらはこうなのだからと主張だけを押し付けてもどうにもなりません。

えい!もうこうなったらギャップを楽しんじゃえ!タダで海外文化体験ができるなんて丸儲け!と考えることにしていますが、やはり、仕事の上ではこちらにも三十余年の流儀というものもあります。

それを捨てては、舞台で胸を張ることができなくなるのが怖いのでずが、とにもかくにも、その場で切り抜けていくスリルを面白がってみようと思っています。必ずどうにかなってしまうところは、これまでの中国公演で立証済みなので、大丈夫でしょう。

さて、今回の軽井沢公演は、ヴァイオリン、二胡、チェロ、フルート、歌、バレエと、とても華やかなラインナップです。

それらを演じる方々が、一人残らず個性的であり、有名人。ノーマルって何だったっけ?と何が何だかわからなくなる世界は必見!

曲目も散らかってます。無伴奏チェロ組曲から昭和歌謡まで、つまり、静謐からペンライト必須の賑わいまで、何の脈略もなく、ジェットコースター式に飛び出すという、正月のバラエティショー級です。

弦の無伴奏が3曲ある他、私は出ずっぱりで、これらを仕込むのはたいへんでした。私的には自分は西洋料理のシェフだと思ってるのですが、和洋折衷料理で寿司まで握らせられてる感じで、宴会料理をひとりでこしらえたという気分です。

しかも、出来上がった後に、イクラはいらないから、全部サーモンにして、みたいな。ブチ切れそうになりますが、笑顔で乗り切ります。

そうそう、司会もするので、あれこれ調べ物も欠かせません。お名前の発音だけでも一苦労です。

でも、本番は満席のお客様をお迎えできることになりました。本当に嬉しい。セレブもたくさんお集まりと聞いていますが、どんな立場のお方であるかは関係なく、軽井沢でのひとときを存分にお楽しみいただきたい。お客様が満足なら、どんな試練も笑って乗り越えます。

それでは、明日、大賀ホールでお会いしましょう。