神田将 Tea Time コンサート 明石

明石でのコンサートを終え、東京に戻って来たところです。アットホームで心地よい演奏会の後ですから、もう少しスタッフや古い友人たちと余韻を楽しんでいたかったのですが、旅は続きます。

会場となったCafe&Studio FunFULLは、私が想像していたのとは違った雰囲気の空間でした。私が勝手にライブハウスと決めつけていたことを反省。木の温もりがやさしい、まさにサロンと呼ぶにぴったりの洒落た場所です。

ふだんは食事も楽しめるそうですが、今日はコンサートのためランチをクローズして準備を進めてくれました。テーブル配置も、お客様が演奏を聞きやすいように、そして私が演奏しやすいようにと考えてレイアウト。すぐにリハーサルを始めました。

楽器の前には大きなミラー。カーテンを閉じてマスクすることもできますが、演奏中の手足だけでなく、鏡に映った表情も楽しんでもらえるということで、オープンのままに。

コンパクトな空間なので、フルオーケストラの作品を演奏するには、スケール感への配慮が必要。その分、繊細な曲は理想的なニュアンスで思い通りに弾けました。

いよいよお客様を迎えて開演。エレクトーンを習い始めたばかりの奥様、コンクールで何度も入賞しているスーパーキッズたち、明石のコンサートには毎回駆け付けて下さる方、思いがけないお客様などなど、おひとりおひとりに対してプライベートに演奏しているような気分です。

途中、ティーブレイクを挟んで12曲を演奏。本気でなければ弾けない曲ばかりを揃え、力と思いの限りの表現をしました。弾いている時の私は、どれほど気分がいいことか。それをひとりでも多くのエレクトーンキッズに味わわせてやりたいものです。

スタッフたちに別れを告げて、明石駅から臨時特急かにカニはまかぜ号に乗り込みました。私の乗った車両はガラガラ。きっと団体さんが乗っていて前の停車駅で一斉に降りたのでしょう。

床には酒の瓶やビールの空き缶が転がり、こぼれて床がびしょ濡れの場所も。酒臭いだけでなく、カニのにおいもします。確かにかにカニ特急。酒盛りの様子が目に浮かびます。

そして最終便で東京へ。私のびしょ濡れは今日の衣装。クリーニングに出す前に乾かしておかなくては。そして、次の演奏会に向け、腕を磨くとしましょう。