とかちの秋

秋分の日は、帯広音楽鑑賞協会主催のエレクトーンコンサートが開催されました。

帯広に向かったのは、公演前日。それは台風25号が接近した翌朝でしたので、予定通りにことが進むのかに気を揉みましたが、滞りなく旅ができました。

シルバーウィークと前日の混乱が重なり、羽田空港は大混雑。それとは裏腹に、台風一過の清々しい青空が深呼吸を誘います。羽田ですらこれですから、帯広に着いた時の空気の美味しさはまた格別でした。

この日は移動だけのスケジュールでしたので、ナウマンゾウの化石標本が展示してある博物館と、幸福駅の跡地を訪ねました。

博物館は、たまたま発見された化石というテーマひとつで、ここまで深掘りするのかという充実度。とことん突き詰めることの醍醐味を教えてもらった気がします。

幸福駅ではコスモスが風に揺れ、今なお訪れる多くの人を出迎えています。私は人生の幸には無縁ですが、せめてご縁のある皆さまに幸多かれと祈りました。

道の駅で山わさびのソフトクリームを味わい、ホテルのチェックインにはまだ早いからと、駅前の大人気豚丼店の行列に加わってみましたが、遅々として進まないことに痺れを切らして離脱。駅中の蕎麦屋で済ませることになりましたが、これもまた旅の1ページです。

夜はコンサートに備えてゆっくり休みました。雲ひとつない朝を迎えて、会場へ。すでにセッティングも整い、リハーサルを待つばかりです。

とかちプラザは、まるで高級ホテルのような立派な造り。大きなアトリウムが目を惹きますが、細部の真鍮パーツまでピッカピカに磨き上げられており、手入れのよさに感心しました。

ホールは中規模で、ソロコンサートにはちょうどいい大きさ。響も素晴らしく、とても気分よく弾けます。

今回は新機種の手配ができず、旧機種による演奏となりましたが、とても状態のよい楽器を用意いただき、新機種と遜色ない、いや、新機種よりもしっくりくる安定感があり、改めてまだまだ使える機種だと思いました。

鑑賞協会は会員制で、現在の会員数ですとホールの客席は有り余ります。2年前、ホールがなかなか取れないこともあり、会員数にちょうどいい集会室での演奏を提案されたのですが、たとえ席が余っても、せっかくならホールで聴いていただきたいと、仕切り直しをお願いした経緯があります。

もちろん、どのような会場でも、皆さまにご満足いただける演奏ができますが、やはり響のよいゆとりある空間で聴く方が、より印象深く心地よく伝わりますので、待った甲斐がありました。

会員の皆さまには、懐かしい映画の音楽やボレロを気に入っていただけたご様子。そして、道内でエレクトーンを学ぶ若い方々もあちこちより駆けつけてくれました。

終演後は会員の皆さまと触れ合いの時間を設けていただき、満席の最終便にて帰京いたしました。何もかもビッグスケールな北海道。ぜひまた訪れたいものです。

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