門下生へ今年最後の課題

全国に点在する神田将門下たちは、今年も一年を通じて実によく努力していました。その成長は、演奏を聞けばすぐにわかります。技術の程度はそれぞれですが、ひとたび演奏が始まれば、思わず引き込まれずにはいられない音楽を奏でられるようになっています。そんな門下たちを、私は心から誇りに思います。

日頃からコツコツと練習を重ねる人、発表や締め切り間際に駆け込みで仕上げる人、感覚で弾く人、考えて弾く人、ひとりひとりが個性的。

なので、一口に「休み中はこうしなさい」と指示できないのですが、この冬はいつもとは違うプロセスにチャレンジしてはどうでしょう。

毎日エレクトーンに向かわないと気が済まないというタイプの人は、1週間ほど楽器から離れてみるといいと思います。1週間後に弾いてみて、質が落ちたと感じる部分こそが弱点。逆に、維持できている部分は、一生ものの技術として身に付いているので、もう心配いりません。

日頃ろくに練習しない人は、稽古の鬼を体験して下さい。まずは1日15分からスタート。翌日は30分、次の日は1時間、そして6日目には8時間。毎日2倍の練習量に増やしながら、持久力と集中力を養いましょう。

来年は、これまで知らなかった素晴らしい作品にもたくさん出会って欲しいですし、今まで魅力を感じなかった作品にもう一度目を向ける機会も持ってもらいたいと考えています。

それから、新年最初のレッスンでは、2012年にレパートリーとして習得した曲を聞かせてもらうので、しっかり弾いておいて下さい。もし質が落ちているようなら、新しい曲は聞きません。

きっと新年には見違えるようにパワーアップした皆さんと会えますね。楽しみにしています。