レトロな街のコージーチャイナ Sophia’s Restaurant 上海

上海で食事をする時は、大抵の場合ナビゲーター付きです。店選びも注文も、上海側のスタッフが選りすぐってくれるので、私は座って料理を待つばかり。でも、今回は単身渡航です。自分で店を選んで、自分で注文してみました。

上海には星の数ほどレストランがあり、味も値段も特色もさまざま。ガイドブックに頼らず、勘だけで見極めるのはリスキーですが、それも旅の醍醐味。ふらりと歩きながら、外観がちょっといい感じの店を見つけ、迷わずIN。

入口のレセプショニストに、つたない中国語で人数を告げると、すぐに中国語で三階へどうぞとの返事。どうやら予約には余裕があるようです。古い一軒屋を店に改装したのでしょうか、細く急な階段を上っていくと、各階にテーブルが並んでいます。各セクションはとても小さく、個室感覚。

途中でウェイトレスたちに会うとスマイル付きで「ニーハオ」と声が掛かります。スマイルは控え目ですが、それがむしろ真実味を感じさせます。中国イコール無愛想という感覚はもう過去のものかもしれません。

三階のダイニングホールは、やや広め。他にお客さんはいないので、ゆったりコージーに過ごせました。家具は古いものを大切に使っています。イスは70年代のものでしょうか。

さて、席に着くまでは大成功。最大の難関は注文です。いったい何を注文すればいいのやら。メニューを見ると、日本語でも書いてあるではありませんか。かといって、ウェイトレスにニホンゴは通じません。英語もあまり理解されない様子。

でも、写真付きですので大丈夫。なんとなく見たことがあって、美味しかったと記憶している料理を、次々指さし注文(ナマコとかフカヒレとか値の張るものはパス)。ウェイトレスは「ん」「ん」しか言いませんが、それは「了解」の意味らしいです。さて、思い通りのものが出てくるでしょうか。


まずは前菜がいろいろ。生姜キュウリ、もち米入りの甘い蓮根、セロリ炒め、挽肉入り押し豆腐。


一番人気だったのが、茄子の味噌炒め。北京ダックのように包んで食べます。


紅焼肉だと思って注文したけれど、ちょっと違うような。でも、店によってさまざまらしいので、そうなのかも。味はこってり。


こちらはカルビ焼きのイメージ。この日、最も高価な料理です。168元。


帆立と豆腐のスープ。とても美味しく気に入りました。


サービスの甜品。まったく甘くないおしるこ。

食卓が楽しそうだと、ウェイトレスにも伝わるのかもしれません。最初はすました顔をして接する子が多かったのですが、帰る頃には言葉数も増えて、友達を見送るように明るい声を聞かせてくれました。

初めて自分で選んだ中国料理店に入りましたが、味もプライスも満足。もうナビゲーターなしでも大丈夫!

場所:上海市华山路480号