夢の中のシンガポール

シンガポール行きの飛行機は、出発が大幅に遅れるとのアナウンス。使う飛行機のサンディエゴからの到着が遅れたためだとか。サンディエゴ便は12月2日の就航だから、これから乗る飛行機はサンディエゴ出発の初便。西海岸の残り香がするかも。

最新鋭の787型機は、LEDによる変化に富んだ照明が生み出すこれまでの飛行機とは違ったくつろぎ感や、窓際に座れなくても見事な夜景を垣間見ることができる大きな窓が魅力。

でも、搭乗開始を待つ間にだんだんと気が遠くなって、乗り込んだ後はあまり記憶がありません。気が付くとチケットとは別の席に座っていたので、キャビンアテンダントになぜ?と尋ねると、こんな病人が隣りにいたのでは迷惑だろうから、隣りが空席のところを探してくれと私自身が頼んだのだとか。

こんな調子では、入国させてもらえないかもしれないので、着陸までに体調を快復させるよう、機内食を少々口にし、薬を飲んで目を閉じました。乗り物では眠らない私ですが、今回は非常事態です。

次に気が付いた時には、耳が聞こえない状態になっていました。これは中耳炎かも。着陸が近づいて高度が下がると、気圧のせいで耳が押される感じがしますが、まったく空気が抜けません。

チャンギ国際空港に着いたら、真っ先に降機して、迎えの車に転がり込みました。飛行機のドアオープンからホテルのチェックインまで30分という素早さでも、部屋に入ったのは午前2時ちょっと前。熱帯特有の湿気が気になり、どうしてもシャワーを浴びたかったので、熱い湯をさっと浴びて、すぐにベッドに入りました。

頭の中では、なぜかジェレミーレネーとコリンファレルがぐるぐるしています。朝になって思えば、機内でボーンレガシーとトータルリコールを観たのかもしれませんが、ストーリーはさっぱり。

薬も効果があったと見え、ようやく熱も下がりました。ただ、鼻づまりなので、セクシーボイスですが。シンガポールの気温は25度くらい。薄曇りですが、だんだんと晴れてくるでしょう。

短い滞在なので、スケジュールに支障のないよう、体力と相談しながら過ごすつもりです。まだ夢の中にいるような感覚なのは、薬のせいでしょうか。あるいはトータルリコールのストーリーが潜在意識に残っているのでしょうか。泳げばスッキリするかも。でも、今はやめて森の中を歩いてみます。