酒と薔薇の日々

このあと、ほぼ20日ぶりに帰宅できる予定。ただいま、飛行機の搭乗を待つ空港ラウンジです。20日の留守は珍しいことではありませんが、これだけ家を空けると、ドアを開けるのにちょっとした不安を感じたりします。

リサイタルでいただいた花々は、間違いなくしぼんでしまっていることでしょう。とてもすべては飾りきれないので、母や叔母におすそわけしましたが、いくつかは自宅に持ち帰ります。なぜか、それは気が付くとすべて薔薇です。

花の命は確かに短いのですが、私はいつももらった時に香りを確かめます。野の花と違って、鑑賞用に育てられた花に、さほど豊かな香りはありません。

でも、その時、胸いっぱいに吸い込んだ空気の感触は、いつまでも記憶に残ります。皆さんの気持ちが詰まった花束ですので、楽屋までしっかり抱きかかえて行きますし、可能な限り自分で持って歩きます。

それに、今はデジカメでかなり鮮明に画像を残せますので、いただいた花束の写真をパソコンのスクリーンにして楽しんでいます。

また、私は酒豪だと思われているらしく、酒類の差し入れもたくさんいただきます。シャンパン、日本酒、謎の地酒まで、とてもひとりでは飲みきれない量になります。

以前は時折パーティーを開いて振舞っていましたが、最近は人を招く機会も減ってしまいました。

たまには片っ端から開栓して、気が遠くなるまで飲み明かしてみたいものですが、残念ながらまだ実行に移す勇気が持てません。でも、グラス一杯で、じゅうぶんに幸せになれるのですから、効率的かもしれませんね。