シンガポール滞在も最後となりました。連日のご馳走に、疲れ知らずの胃袋はますます絶好調。夜遅い便で出発するまで、まだまだシンガポールを食べ尽くす勢いで攻めまくります。

非常に有能なコンシェルジュでもある私の友人が、最終日にセットアップしてくれたのは、シンガポールならではのローカルフード。日本でもお馴染みになった名物料理を、本場で味わうとどう違うのでしょう。楽しみです。

ランチはオーチャード通りにあるチキンライスで有名なレストランへ。チキンライスはシンガポールのいたるところで食べることができますが、その味もクオリティも店によって大きく異なるそうです。

勧めてもらったのは、マンダリン・オーチャード内にある「Chatterbox」。ここはいわゆるホテルのコーヒーショップであり、チキンライス専門店でも、シンガポール料理の店でもありませんが、チキンライスがダントツの人気を誇っています。

ホテル内は改装されて、モダンで都会的な雰囲気。でも、クラブのように騒々しい音楽が流れ、こんなのを一日中聞いていたらどうかなってしまいそうです。

店はグリーンが基調のインテリア。ちょうど正午に訪れた時は空席が多かったのですが、ほどなく満席になりました。

注文はもちろんマンダリンチキンライス。やわらかくて骨の残っていない蒸し鶏、あっさりスープ、だし汁で炊いたジャスミンライスが絶妙。甘辛醤油、生姜、チリの3種類のタレが添えられ、いろいろな味付けが楽しめます。

飲みものはフレッシュココナッツにトライしてみましたが、青くさすぎて一口でギブアップ。タケノコの次に嫌いなものになりました。見た目はカワイイのに残念。

食後は市内散策に出かけました。なんと路線バスに乗って！

かつて、海外で強盗事件に巻き込まれて以来、旅先ではショーファー付きプライベートカーしか使わないことにしていたので、私にとってはかなりの冒険でした。

でも安全かつ快適に乗ることができましたし、専用車とは違った視点で街を眺められて爽快でした。トラウマからひとつ解放された気分です。

散々街を歩き回り、ホテルに戻ってチェックアウト。バトラーやコンシェルジュたちとしばし歓談してから、空港へと向かう専用車に乗り込みました。

最後に友人がアレンジしてくれたのは、注目スポットのひとつ「ワンフラトン」にある「Palm Beach Seafood Restaurant」。

こちらの店では、海沿いのうっとりするようなロケーションで、シンガポールの海鮮料理を代表するチリクラブを味わえます。

友人は、マリーナ地区の夕暮れや潮風とともに、シンガポール最後の夕食を楽しんでもらおうと、テラスの席を予約してくれていました。

ところが、店の手違いによりトラブル発生。いやはや、友人は激怒して交渉を重ねて、何とか店内の席を確保してくれましたが、シンガポールの店員は自分がミスをしても謝らないんです。それにめげずに席を取ってくれた友人は、カッコよかったですよ。

まあ、アウトドアならではの開放感はまた次回におあずけですが、その分、ガッツリ食べることにしましょう。

そうそう、テーブルに用意されている紙おしぼりや、店員が首から掛けてくれる紙前掛けは、すべて別料金でチャージされます。商魂たくましいこと・・・

では、料理をずらりと。

上海でもお馴染みの野菜ですが、海苔やジャコでアレンジされています。

この蟹はミドルサイズ。重さは2キロ弱です。シンガポールではチリクラブと並んで人気があるブラックペッパークラブを選んでみました。不自然なまでに美味しいソースはともかく、蟹そのものは思っていたよりも身がしっかりしていて食べ出がありました。

ゴールデントーフ。中国的な味付けでした。

ミーゴレン。ソース焼きそばとナポリタンの中間的な味ですが、ナポリタンの遺伝子の方が強い感じです。

この4品でお腹いっぱいです。最後はフレッシュマンゴーとウサちゃん饅頭で上がり！飲みものはフレッシュスイカジュースを2杯飲みました。私はスイカが大好きです。

待たせていた車に乗り込んで一路チャンギ国際空港へ。丸4日間のプランを詳細にアレンジしてくれ、ご自身の仕事があるにも関わらず、7度の食事に付き合ってくれた友人に感謝しつつ、名残惜しく別れました。

知り合いが一人もいない地域への旅も、私は大好きです。そういう時は、身なりも気楽に、ふらりと行動します。でも、こうして待ってくれてる人がいる場所への旅はまた格別です。

限られた時間の中で深めあう友情や、互いの新しい発見は、どんな絶景よりも私には価値のあるものです。次に会う機会には、互いにもっと魅力的になっているに違いありません。いくつになっても成長を続け、互いを驚かせ合えることに大きな喜びを感じます。