脱ブランド傾向

非音楽的のようで音楽的な話。

今日、新しい財布を使い始めました。25年着ているコートや、30年愛用しているペンなど、物持ちのよさが私の自慢ですが、財布は比較的世代交代がはやいツールのひとつです。

以前の財布は2001年の夏に購入したものなので、9年以上、ほぼ毎日手にしていたことになります。その割には壊れたところもなく、まだ使えそうなのですが、それは海外ブランドの品のため、流行に大きく左右される性質があるのです。

その中では比較的オーソドックスな物でしたが、やはり「10年前」のテイストがありありと感じられるので、新調することにしました。

そして新しい財布がトップ写真のもの。日本人の革職人の品で、エイの皮を使っています。かつて、日本のプロダクツは、質の面では一流でも、デザインセンスの面で国際的な潮流から大きく外れていました。

流行を追うのは私の好みではありませんが、かといって古臭さが漂うのはそれ以上に避けたいこと。

流行に左右されず、いつまでも大切に使える品。それが理想です。

最近の日本製品は、質のみならずデザイン的にも素晴らしいものが増えました。そして、見た目だけでなく、手に取った時に温もりが伝わって来て、その瞬間から愛着が芽生えるのが何ともいえません。

さらに、ブランドアイデンティティを誇張することなく、品質とセンスだけで勝負している外観もまた、潔さを感じさせます。

気が付くと、私の身の回りには、そうした国産品が増えて来ました。まだ海外ブランド品と比較すると数少ないのですが、いずれ形勢は逆転するでしょう。

今日は、名古屋公演の最終リハーサルがありました。演奏はかなり練れてきています。明後日が待ち遠しくて仕方ありません。