シャンプー・リズミック

1日1曲。ここ数日のペースはこれが限度です。いつもなら数曲は仕上げるのですが、音楽だけをして過ごすのは、事実、なかなか困難なもの。進捗状況ばかりを気にしていては、せっかく取り掛かっている作品にも雲が掛かりますので、せめて気持ちだけでも晴れやかに、才気を持って向き合おうと、少しばかりペースダウンすることにしました。

リサイタルへの道のりは、すでにトラック周回に差し掛かっているというのに、ここに来て番狂わせも目白押し。マラソンが、いつしか障害物競走になっているような感じもしますが、とにかく走破しなければ話になりませんから。

そんな中、来週からはいよいよもってスケジュールがタイト(それこそ、親が死んでもどうにもならない)なので、今日がラストチャンスと思い、髪を切りに出かけました。

シャンプー台に座ると、担当の兄ちゃんが「お首は痛くありませんか」と聞くので、「どうしてそれを知っているの?」と思わず聞きそうになってしまいました。知るわけはありません。マニュアル通りですね。「はい、少しも!」とやせ我慢の返答をし、横たわること数分。

頭をいじられている間も、音楽のことを考えているのですが、想像している音楽と、シャカシャカと頭皮を往復する指の動きでは、テンポが合いません。

この動き、なんの音楽に近いだろうかと、不要な想像をしてみると・・・
モーツァルトの魔笛第2幕の「夜の女王のアリア」のリズムと勢いでした。私はロドリーゴのアランフェス協奏曲の第2楽章を考えていたので、合うはずもありませんね。

さっぱりとしたところで、打ち合わせのため渋谷に。もう百貨店に寄れるのも、これが今年最後かもしれないと思い、新幹線に乗る前に売店に立ち寄るような勢いで、服やら靴を購入。試着もしません。パッと見て、これでいいやという感じです。

でも、そのままホイッと渡してくれたりはしませんね。レジに入金に行ったり、品物を包装したり、あれやこれやと時間が掛かること。ちょっとイラッときてしまうのは、店の人がとろいわけではなく、私の時間概念が駆け足だからです。

さあ、思いの外、外出が長引いてしまいました。その分、手際よく、心地よいテンポで作業を進めることにしましょう。今夜は1曲仕上がるまで、ノンストップです。