経費節減
2006.04.01(土)
ヒルトン小樽 Deluxe Plus Room
Hilton Otaru
哀-3

ミニバーに置かれたグラス類 この冬は全国的に雪が非常に多かったが、北海道も例外ではなく、春になっても一向に雪が減らない。小樽はこの日も雪が降っており、景色はまだ一面真っ白だ。海と空だけが地表とは違った色をしている。重たい雲も海も鈍いグレーに見え、全体がモノトーンのコントラストだ。

小樽ヒルトンは、最近訪れる度に変化を感じさせる。それが好転であるならば結構だが、どうもそうではない。まず、客層が大きく変わった。台湾や中国からの客が急速に増え、館内が団体客で溢れることが多くなった。活気があるのはいいことだし、日本の地方都市にも外国人旅行者が増えたのは喜ばしい。だが、サービス全体が、そうした団体客のニーズに傾倒しつつあるのは、個人客の目から見れば好ましくなく映る。

フロントでのサービスもそうだ。担当した若い男性は、にこやかではあるが、まったく気が利かなかった。ヒルトンHオーナーズの特典である客室のアップグレードも、こちらから言い出さない限り、いつも忘れられてしまうし、毎度リクエストしていることも、その都度口に出して言わなければ実現しない。

また、経費の削減に熱を入れすぎている印象が強烈で、気持ちよく過ごすことにすら水をさされているかのようだ。客室に用意されている便箋と封筒の紙質は劣悪だし、バスルームのタオル類は劣化し、黒ずんでいるだけでなく、隅の部分からほころんだり破れているものばかり。カランの湯もちょろちょろとしか出ないなど、部屋にいるとどんどん悲しくなってくる。

バスルームに備えられているコップも新しくなった薄いブルーのコップは、一見すると小樽ガラスで出来ているようにも見受けられた。だが、実際に手に持ってみたら、あまりの軽さに驚いた。なんだ、プラスチックじゃないか。ここでまたガッカリだ。そのくせ、新たにワイングラスを置いたり、柄違いのゆかたを揃えたりと、表面的な見た目の工夫には余念がない。そんなことよりも、基本となる部分をレベルアップし、しっかりと足元を固めてほしいものだ。

 
32平米のツインルーム デスク側 約4平米のバスルーム
 
ヒルトン小樽 001128 020321 031209 050203 050424 050714 051218


公開中リスト | 1992 | 1993 | 1994 | 1995 | 1996 | 1997 | 1998 | 1999 | 2000 | 2001 | 2002 | 2003 | 2004 | 2005 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 |
| ホテル別リスト | レストラン別リスト | 「楽5」「喜5」ベストコレクション |