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アワーズイン阪急 Single Room  
Ours Inn Hankyu 2010.07.07(水)
東京都品川区 楽-1

外観

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おひとり様専用の宿


アワーズイン阪急は、全館が同一のシングルルームで構成される、ビジネスバジェットホテルである。品川プリンスホテルのイーストウィングもこれと似た形態だが、立地といい、雰囲気といい、アワーズインの方が更に大衆的な印象だ。

そのアワーズイン阪急は敷地内に新館を建築中で、2011年春には新館へ移転。その後、現在の建物も建て直して、最終的にはツインタワーになる計画だという。すべて完成すれば、日本最大級のシングルルームオンリーホテルとなる。

現在の棟が閉鎖されるのは2011年2月末。1971年オープンで、何もかもが時代遅れになっている施設を記憶にとどめておくために、気が進まない中をあえて滞在することにした。

外観

ホテルへアクセスするには、大井町駅からホテルに向かって歩き、工事中の新館と既存棟の間のモール状通路を進む。すると、2階のフロントへと通じるエスカレータがある。タクシーの場合は、反対側の道路に面したエントランスに着けられるだろう。そこにも玄関があるが、階段で2階に上がるようになる。

外観

エレベータは4基。830室という規模を考えると不足ぎみで、時間帯によっては混雑したり、待たされることがある。

エレベータホール

フロントカウンターでは、軽装の係が効率的に業務に当たっており、沖縄のホテルのような雰囲気だ。午後10時以降は特に混雑するらしく、10分以上待つ場合があると案内掲示がある。

フロントカウンター

フロントの傍らには、レトロなイスを並べたシッティングコーナーがある。午後9時以降は、客室内での面会はもちろんのこと、携帯電話での通話も自粛するようにと注意書きが貼り出されている。よほど壁が薄いのだろう。

ロビー

ロビーには完成模型が飾ってある。これで見ると、現在の本館を取り壊した後の新しいビルは、あまり高層ではないようだ。

完成モデル

3階にはファンクションルームがある。1階のエントランスから3階まで続く階段の中央には、藤や葡萄を思わせる房状の照明が下がっている。この階段全体は、レトロだが温かみがあって気に入った。

吹き抜けの階段

客室階にはまっすぐな廊下の両脇に、無数の客室ドアが連なっているという印象。ドアとドアがこれほど近接している光景は、とても不自然に感じられる。

客室階廊下

客室内は本当に狭かった。まあ、これでも寝台列車なら特等だろうし、カプセルホテルよりはマシなはず。古いが不潔なわけではない。経済観念のしっかりした堅実な人が選ぶ宿なのだろう。

室内

ベッド幅は98センチだろうか。これより狭いベッドは見たことがない。マットレスの厚さは15センチで、ベッドの高さも38センチと低い。窓を頭にしてセットされ、足元にもほとんど余裕はない。窓には襖と障子。開口部側にデスクを設けている。

ベッドとデスク

デスクといっても、ベッドボードのカウンターがちょっと膨らんだ程度の広さ。ここで思い切り作業をするには具合が悪いが、就寝前にちょっと日記を書くとか、家計簿を付けるとか、ささやかな作業にはむしろ相応しく思える。

デスク

室内の電話機で外線を掛けることはできず、フロントとの通話専用になっている。電話機は、この室内にあるものの中では最も新しい品に見えた。

電話機

入口側は、なんとも殺風景。ドアがあり、小屋のようなトイレがあり、むき出しのハンガー掛けがあり、トイレにテレビが引っ付けてある。色気とは無縁で、質素とか飾り気がないということとも別次元の雰囲気だ。

入口側

照明は枕元のスタンドと、トイレ壁のブラケットのみだが、狭い部屋にはそれで十分。テレビは14インチのブラウン管式で、一応、有料放送を見ることもできる。また、台は可動式で角度を変えられる。テレビの下には、空調設備がある。

テレビ

113センチ四方のトイレの中は、古めかしい洗面台と、斜に構えたトイレがあり、消火用具の黄と赤の容器が目立っている。バスアメニティはなし。タオルは大小が1枚ずつある。

トイレ

トイレの天井は筒抜けかと思いきや、プラスチックの薄い覆いが取り付けられている。居室から見ると、トイレの上に空間があって、それも不自然に感じた。客室の天井高は256センチある。

トイレの天井

客室にバスはなく、入浴には展望大浴場を利用する。なにしろ830室分の需要があるわけだから、大浴場もそれなりに賑わっていた。

ルームキー

ルームキーにはレトロなキーホルダーが付いている。連泊の間も自身での携帯を求められ、フロントでは預かってくれないらしい。それなのに紛失の場合は3,000円だと書いてある。

また、Don't Disturbの札には、「起こさないでください」と書いてあると同時に「清掃不要」とも書いてある。清掃はしてほしいが、今は起こさないでという場合はどうするのだろう。世の中にはいろいろなホテルがあるものだ。

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OFFICIAL WEBSITE

アワーズイン阪急

このホテルに関する過去のレビュー

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