BIZET! BIZET! BIZET!

今日は終日仕込みと稽古のみのスケジュール。一歩も外出することなく自室で過ごしていますが、飲食禁止ルールを発令しているので、まだ食事にはありつけていません。街はクリスマス一色のはず。私はビゼー一色です。

明日からまた出掛けるので、来週のコンサートに必要な仕込みは今日中に仕上げないと。歌劇「カルメン」からのアリアふたつと、「アルルの女」第二組曲からの2曲です。

カルメンからの曲は、いずれも超有名なハバネラとジプシーソングなので、これまでも何度となく伴奏を務めて来ました。歌のみならず、姜建華さんや波多江史朗さんなど器楽奏者にとっても重要なレパートリーなので、様々なアレンジや調性で演奏しています。

今回は25日に共演する松浦麗さんのために準備をしているのですが、曲のサイズや調性はオリジナルフルスコアに沿っているので、いつも通りに弾けばいいのかもしれません。

ところが、25日にはフルートの玉村さんや藤原さんも出演するので、せっかくならフルートパートは本物のフルートに演奏してもらおうということになりました。特にジプシーソングではフルートが効果的に使われており、とても重要なパートですから、生のフルートで演奏すれば一層盛り上がることでしょう。

そうなると、私はまた一から編曲をし直すことになります。フルートパートを単純に抜くというのでは、行き届いた演奏はできませんし、空になった部分を無駄にするのももったいないので、より効果的な編曲を行います。

それを受けてデータも作り直す必要があります。煩雑で面倒な作業ですが、ご来場のお客様に少しでも喜んでもらえるよう、そして松浦さんがより気持ちよく歌えるよう、労を惜しまず取り組んでいるところです。

一日中ビゼーの曲に支配されていたので、頭の中がフランスになってきました。夕食はフレンチレストランへ行くことにしましょうか。

いやいや、のんびりと食事を楽しんでいる余裕はなさそうです。まだ、アルルの女が1曲残っていますし、あと、グノー、ペルゴレージ、チャイコフスキーの作品も仕上げなければなりませんので、もうひと踏ん張りしましょう。