福鮨 at 小樽運河

4月4日のチャリティーディナーショーのために小樽を訪れています。
新千歳空港に着き、ソウルからの直行便で来日する共演者たちと落ち合うことになっていたので、まずは国際線到着口へ向かいました。

3月26日からは新しい国際線ターミナルがオープンしたのですが、国内線ターミナルとは結構離れているので、往来には不便な印象があります。

韓国からのゲストと合流し、また国内線ターミナルに戻り、その地下にある駅から鉄道を利用したのですが、駅への案内が不足しており、あらかじめ場所を知らない人はおそらく迷ってしまうと思います。

これでは、せっかく新しいターミナルが完成しても、来日してくれる方々の不評を買うかもしれません。また、新千歳空港自体比較的新しいのに、エレベータは少ないし動線も悪く、意外と使いにくいように感じました。

韓国からのゲストに「小樽は初めてか」を尋ねたところ、ふたりとも何度か訪れているとのことでした。しかも、リー・チュヒさんは、私よりもずっと北海道の地理に詳しく、離島を含め、くまなく公演で訪ねたことがあるそうです。

ホテルに到着したら、早速翌日のディナーショーのミーティングをしました。
こうして直接会って話すのは初めてですし、プログラムの内容も、骨格だけはできているものの、これから中身を詰めていかなければなりません。

今回はリーさんたちが韓国の文化をいかんなく発揮してくれることが成功の鍵となります。
私は、彼女らがいつものペースで舞い踊り歌えるよう、違和感なく支える必要がありますが、韓国の文化に関してはド素人です。

そこで、基本のリズムと音階に着目して、韓国芸術の根底にある髄の部分でつながりを保つことにしました。
つまり、凝った準備で固めたプログラムよりも、その時のインスピレーションから発展するものに賭けることを選んだのです。

当然リスクを伴いますが、こうした「インスピレーションの奇跡」なくして異文化コラボレーションはありえないので、むしろこれが自然なのかもしれません。

結局のところ、ミーティングを重ねたところで、今夜中に準備できることは何ひとつありません。
あとは、彼女たちの踊りと歌を実際に見聞きして、そこに自然と湧き出た音を重ねていくことにします。
ちょっと、いや、かなり怖いですが、それ以上に楽しみです。

打ち合わせの後は、いつもの「福鮨」へ行きました。
小樽でいつも応援して下さる私の大切なファミリーたちも勢揃いしてくれています。
リーさんたちも「お寿司大好き!」とのこと。楽しい夜になりそうです。

料理は大将の忠さんにお任せ。

今夜はカラスミ、卵焼き、エビ、タコ、ホタテ、ホタテのヒモと卵巣を揚げたもの、昆布〆め、生うにからスタート。

続いてタコの頭やヒラメなどの造り、アワビやウニなど北海道の魚介が少しずつ、しかし何種類も入った土瓶蒸し、伊勢海老みたいに大きなボタンエビのにぎりと続き、あとはお好みで握ってもらいました。

その日に入った素材を生かして、その日のベストな料理を出してくれる忠さんはお会計も良心的。自家製の数の子はぜひ味わっていただきたいひと品です。

私は今週ずっと消化器系トラブルに悩まされ、これが「翡翠宮」以来のまともな食事です。
その間は水や豆腐くらいしか食べていませんでしたので、今日はグッとこらえて控えめに頂きました。

一方、大陸の方々は見事な食べっぷり。
スリムな体のどこにそんなに入るのかと思うほどですが、本当に美味しそうに楽しそうに食べていたのが印象的でした。
これなら、チャリティーディナーは成功間違いなしです。