愛の歌とファンタジー

延期になっていた大阪茨木での演奏会は、シリーズ5回目にして初めてのダブルゲストを迎え、ステージも楽屋も、そして受付も、ウーマンパワー全開の華やかさに満たされ、楽しい一日となりました。

180席の小さな会場で開くささやかな演奏会ながら、私にとっては毎回大仕事。これも、好きなようにやらせてもらっているからこそで、回を重ねる度に思い入れも深まっていきます。

ゲストに迎えた伊藤真友美さんと玉村三幸さんとは、10年以上の付き合いで、これまでたくさんの作品を共演してきました。レパートリーも多くありますし、お互いを信頼しているので、何もかもスムーズに進みます。加えて半年間のゆとりができましたので、更にじっくりとアンサンブルを練ることができました。

でも、付き合いが長いながらも、一緒に旅をするのは初めてのこと。前日に大阪に行き、菊池邸でたっぷりとリハーサルをおこない、夕食を共にしながらふだんしないような会話を。ただそれだけのことですが、一体感はおおいに深まりました。

いつもの私は、皆さんが思っているよりずっと孤独です。でも、孤立しているわけではありません。人間関係には非常に恵まれていると実感していますし、結束の強い家族もいます。それでも、定期的に顔を合わせる同僚や仲間はひとりもいませんので、常に一期一会の気持ちを大切にしたいと思っています。

人に恵まれていることを最も実感するのが演奏会。今回も多くの人が手伝いに駆け付けてくれました。リハーサルの合間などにちょっと雑談する程度で、ゆっくり話す時間もありませんが、いてくれることが心地よく、心強いんです。多くの皆さんに支えられ、充実した演奏会でした。

次回は7月7日。私も大好きなミュージカルシンガーの松本昌子さんをゲストに迎え、楽しいコンサートをお届けします。私のソロも、いつもと違う雰囲気をお楽しみいただけるかと思います。ご期待ください。