宍粟第九

月末の演奏会に向けたコーラスチームの稽古に参加するため、山口宇部に来ています。できれば日帰りしたかったのですが、全便満席のため1泊することに。急に旅が大きく動き出したように感じます。

宇部コーラスチーム

さて毎年恒例、秋の神田将祭りもいよいよ後半。10月と11月は各地へお伺いする機会に恵まれております。

10月23日には兵庫県宍粟市で第九演奏会が開催されます。神田将をご贔屓くださっている皆さまにはお馴染みの宍粟。シシクリではありませんよ、シソウです。

そして今回の第九は新機軸。なんと指揮者(棒)が立ちません。なら、神田将が弾きながら指揮をする、いわゆる弾き振りなのねとお思いかもしれませんが、それもいたしません。まあ、厳密にはところどころでまとめシグナルは送信しますが、そもそも第九のひとり弾きはそれだけでも死ぬほどたいへんなので、コーラスやソリストを構っている余裕はないのです。

ではなぜ指揮なしで?それはコーラスに自主性を持ってもらいたいからです。長年宍粟の第九に触れていて、コーラスの皆さんが主体で開催しているのだからコーラスが一番輝くべきなのに、実際は少数のプロが仕切って、それに従って歌っている様子に違和感がありました。

本当に上手い第九が聞きたいなら名門の公演に行けばいいわけで、宍粟の第九を応援してくださるお客様が求めているものはそこじゃない気がします。私ならあの近所のおばちゃんやおっさんが今日はめちゃくちゃカッコいいじゃないかというところを見たい。じゃあ、それをお見せしようというのが狙いです。

これが実にいい感になってきました。コーラスおひとりおひとりの歌う目つきが違います。交響曲のなんたるかも皆で学びました。ここのコントラバスはこんな気持ちで弾いてますとか、このティンパニに同調してほしいなどのヒントを伝え、オーケストラとの融和にも目が届くようになりました。ちゃんとアンサンブルしているのです。

今はコンサートホールでの上演ですが、いつか舞い踊る蛍の群れの沢や、豊かに実った田園のど真ん中など、屋根のないところで高らかに歌う公演になればと思います。ちょっと面白い第九、ぜひ応援のほどよろしくお願いいたします。