持ち物は愛、それだけ

12月16日に開催するSATIさんとのライブに向けたリハーサルが始まっています。

リハーサルってこんなにやさしい雰囲気のものだった?と戸惑うほどに、くつろいだ風景になっていることが嬉しく、ふだんよりもスタジオで過ごす時間が長くなっています。

ここは何回繰り返す?

この音は合わないね。じゃあ、こっちだとどう?

こうした会話は、バンドやユニットならふつうに聞かれるものですが、私にはとても新鮮。

いつも、楽譜を作成し、編曲を施して、細部まで作り込んでからリハーサルに参加するのですが、SATIさんの時はその場の感覚を大切にしたくて、ほぼ仕込みなしで自由に弾いています。

例えるなら、しっかり持ち物チェックしてフルパッケージで旅に出るのと、身軽にふらりと、でも遠くに行くのとの差。USBフラッシュメモリすらいらないのですから。

その場でぽんぽんと好きな音を選んで、弾きながら整えていく。これはある意味、エレクトーンの元来の使い方なのかもしれません。

一番大きくて大切な持ち物は、愛。それが足りないと、どうにもならない曲が揃いました。

シンプルゆえに、ちょっとしたコードのポジションがとても気になり、なかなか納得がいかず、実際には音を作り込むふだんのやり方より時間を掛けています。語りかけることばやニュアンスを慎重に選ぶ時のように。

SET LIST

Like A Lover (O Cantador) – Dori Caymmi

Bridges (Travessia) – Milton Nascimento

Farando de Amor – Tom Jobim

Moon River – Johnny Mercer Henry Mancini

ひまわり – Henry Mancini(EL Solo)

月の光 – C. Debussy (EL Solo)

Midnight Blue – Louise Tucker / L.V. Beethoven 

愛の小径 – F. Poulenc(EL Solo)

愛の讃歌 – Édith Piaf / Marguerite Monnot

蘇州夜曲 – 西條八十 / 服部良一

G線上のアリア – J.S. Bach(EL Solo)

アヴェ・マリア – F. Schubert

還る(かえる) – Sati

秋もよう – Sati