8月3日は毎年恒例の茨木「Beauty from the Inner」公演。関東に台風が来るとの予想もあり、関西への道中が心配されましたが、天候の影響はなく、出演者全員無事に移動。前日リハーサルも済み、順調なスタートを切りました。
当日、東京組は宿泊地の姫路から茨木へ。新幹線の車内から本番へのワクワク感で盛り上がりムードでしたが、逆に会場に入るとキリッと落ち着いた空気に。この辺りが邦楽の品格なのかもしれません。
関わる人の誰にとっても、この公演は初のことだらけ。演奏曲目の範囲も、ポピュラーテイストの濃いものからクラシック、オリジナル、民謡と、非常に幅広く、そのサウンドをまとめるだけでも音響さん泣かせです。照明は今年も玲那の妹の恩師チームが請け負ってくれ、そちらに関しては安心してお任せしました。
辻本さんと浅野さんは、同じ邦楽とはくくれない個性が際立っており、それぞれの魅力を浮き彫りにする構成を心掛けましたが、一番工夫したのは曲順です。物語があって、凝縮感や緊張感のある幕開けから、進むにつれてスケール感が増すような仕掛けが功を奏しました。
曲想を重視したことで、ピアノとエレクトーンの弾き手が交代する頻度が高くなってしまいましたが、舞台がもたつくことは避けられたと思います。この企画で、和そのもでもない、クロスオーバーとも違う新境地が拓けたのではないでしょうか。
辻本さんの歴史への深い洞察と自然を愛する感性は、穏やかな曲想の中に凛とした光を宿しながら、哲学的なメッセージを伝えています。浅野さんはエッジのある演奏で聴き手を圧倒しつつも、くつろいだ空気で親近感を醸していました。
ゲスト参加の中村さんは10代にしてベテランに溶け込み、音楽に新しい息吹を与えてくれました。何より感心したのはリハーサルまでに全曲を予習し、暗譜してきたこと。共演者からのリクエストに柔軟に応えながら、のびのびと演奏する姿が印象に残ります。
また、玲那もよく頑張っていました。かつては私のように弾くことをひとつの目標にしていましたが、年々独自の音楽を奏でられるようになり、頼もしい限り。照明や音響もいい仕事をしてくれて大満足です。
そして今回も辻本さんのお父様のご協力で和装での演奏が実現しました。草履での演奏は問題なかったのですが、ペダル一番下の「ド」の音が届かずオクターブ上げて演奏。玲那も和服アレンジのドレスで、全員が和の装いとなり、これもいい思い出となりました。
ロビーでは嬉しい再会もたくさんあり、体調がイマイチなことなど忘れて余韻に浸るひととき。終わってしまうと至極寂しいのが、練りに練った公演の痛いところ。見届けてくださった皆さま、ありがとうございます。























